【同族】┣╋┫┗╋╋┫【嫌悪】

 万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速のMT車=ベーシックMT車。好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速のMT車=プレミアムMT車。郵便配達などの業務に向けた二輪の半自動MT車が何故に3段変速や4段変速を堅持なのか、更には、旅客輸送などの業務に向けた乗用車が何故に3段変速や4段変速のMT車が主流だったのかを考えると分かる話。今時のMT車=賭博や酒やタバコ等と同様の嗜好や道楽の部類ゆえに「普通に操りたいだけなのに、どうして5段変速や6段変速も必要なの?」と疑問を抱いて正気。自動車メディア業界の輩が狂気。

【前進】シフトレバー【後退】

 個人の見解ですので、当然ながら、巷間の見解や、自動車メディア業界の見解とも異なります。

 尚、自動車メディア業界の見解の全てが誤りとも思いませんが、全てが正しいとも思えません。

 乗用車(教習車を含む)やスポーツ車の主流が「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」の時代における普通自動車免許の位置づけは「標準」の一方で、AT車の台頭と引き換えに、MT車の自体が「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」に移行の風潮に反発の受験者や教習生の各位への「救済措置」として望まれた「新たな標準」たるAT限定普通自動車免許の創設(1991年11月)の以後における普通自動車免許の位置づけは「付加価値」に昇華ゆえに、即ち「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」と「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」とを一纏めに論ずると齟齬が生じて当然。

 現在のMT車の市場においては、5段変速や6段変速のMT車が主流なのかもしれませんが、それは、飽く迄も主流で在って、5段変速や6段変速のMT車は、決して「標準」で在りません。

 誰が何を云おうが、MT車における「標準」とは、3段変速や4段変速のMT車を指すんです。

 市場に「MT車についてのデタラメな歴史認識」を植え付けたがる自動車メディア業界に辟易。

 管轄省庁の気分次第で何時でも設けることが出来た筈のAT限定普通自動車免許の創設の時期が1960年代でも1970年代でも1980年代でも無くて、何故に1990年代だったのかを考えると分かることで、AT車の台頭に伴って「国内の市場で普通に新車で買えて3段変速や4段変速のMT車の設定が在る乗用車」の淘汰が既に1980年代に生じていたからと云うだけの話で、従って「標準」たる3段変速や4段変速のMT車が市場の主流でも在った1960年代や1970年代においては、AT限定普通自動車免許の創設は「時期尚早」で在り「普通自動車免許の取得にあたっては、3段変速や4段変速のMT車を扱える器量を有していればOK」だったと云うこと。

 即ち、AT限定普通自動車免許とは「MT車=3段変速や4段変速で十分で、5段変速や6段変速なんて我々の生活に全く不要です」なる了見の一般的なドライバーの各位の為に創設なんです。

 普通自動車免許においては、AT限定普通自動車免許と、3段変速や4段変速のMT限定普通自動車免許と、普通自動車免許との3ヶの区分を設けるのが理想と云えども、時流を鑑みて3段変速や4段変速のMT限定普通自動車免許を間引いた2ヶの区分を設けるに至ったと考えると済む話。

 別の云い方をすれば、3段変速や4段変速のMT車の絶滅に伴い3段変速や4段変速のMT限定普通自動車免許がAT限定普通自動車免許へと化けた(後釜に据わった)だけと考えると済む話。

 即ち「新たな標準」たるAT車の台頭や普及に伴い「既に20世紀の内に駆逐や淘汰が済んでいる筈の3段変速や4段変速のMT車」に用いられていたシフトパターンの形態を21世紀のJISにおいても律儀に定めて記し続けているのは、今後も3段変速や4段変速のMT車が「標準」で在り続けることの証明の為で在って、3段変速や4段変速のMT車の絶滅の事情と無関係なんです。

 3段変速や4段変速のMT車の絶滅を理由に、以後においては、5段変速や6段変速のMT車を新たに「標準」と見做してしまうと、普通自動車免許で操れる乗用車やスポーツ車における「付加価値」としての7段変速や8段変速の狂気じみたMT車の台頭を許してしまうことになるんです。

 MT車におけるシフトパターンの形態がJISで定められている事実に自動車メディア業界が触れようとせぬのは、その事実に触れてしまうと、自動車メディア業界が5段変速や6段変速のMT車をさも「標準」かの如くの印象を市場に散々と植え付け続けてきた「布教活動」がデタラメだったとバレてしまう恐れが在るからで、自動車メディア業界が勝手な都合で作り上げて市場や以後の世代に強引に押し付け続けてきた価値観や劣等感やコンプレックスを真に受けたらアカンのです。

 繰り返しますが、MT車におけるシフトパターンの形態がJISで定められている事実を自動車メディア業界が知らぬ筈が無くて、自分らの都合の為に知らぬフリを続けとるだけの話なんです。

 今まで「若者よMT車に乗れ!」と市場を唆してきた自動車メディア業界がMT車におけるシフトパターンの形態がJISで定められている事実を知らなかったとしたら、それもそれで大問題。

 尚、JISにおいては、コラムシフトのMT車のシフトパターンを5段変速までで留めており、その理由を「小型自動車普通自動車におけるMT車は、5段変速が上限」なる嘗ての「不文律」の名残りと考えると、JISがフロアシフトの6段変速のMT車に定めたシフトパターンは、中型や大型の業務車だけが対象の筈だったのに、前述の「不文律」の打破を望む勢力の「過大解釈」に押し切られて国産の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT車が市場に解禁とも云える気が。

 国内の市場に限れば、乗用車やスポーツ車における「6段変速の嗜好系MT車」を歓迎のドライバーの各位は、AT限定普通自動車免許の創設に伴い「好事家に向けた更なる付加価値の解禁=国産の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT車の発売の解禁(1993年5月)」なる「恩恵に与っている状態」ゆえにAT限定普通自動車免許の制度の撤廃を望むこと=国産の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT車の国内の市場での発売の禁止を望むこと成ると云うこと

 今更「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」の時代に戻りたいですか?

 今更「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」を操って面白がれますか?

 今更「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」を操って矜持が保てますか?

 MT派の御仁は、AT限定普通自動車免許の制度に異を唱えるよりも、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列に亘るシフトパターンを用いる「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」がMT車の主流と化した有り様に疑問を抱くべきかと思いますがね。

 管轄省庁が良かれと思って設けたAT限定普通自動車免許の制度に異を唱えるので在れば、併せて、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが2列で済むシフトパターンを用いる「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」の復活を望むのが筋だと思いませんかね?

 MT派の御仁は「ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列に亘るシフトパターンを用いる5段変速や6段変速のMT車を鼻歌まじりで扱えて当然」やと思わんといてくださいね。

 巷間には、未だに「MT車も扱えぬ人間が免許を取るな」なる風潮が漂うそうですが、そのMT車を「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」に限る理由も無き筈で、現在のMT車の市場から「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」が淘汰の以上は「MT車も扱えぬ人間が免許を取るな」なる風潮は、もはや時代遅れで通じぬと思われますがね。

 それでも「MT車も扱えぬ人間が免許を取るな」なる主張を貫かれるので在れば「国内の市場で普通に新車で買えて3段変速や4段変速のMT車の設定が在る乗用車」を探してきてくださいな。

 此方の知る限り、国内の市場の何処を探しても既にそのような乗用車は、1車種も無き筈です。

 繰り返しますが、自動車メディア業界が勝手な都合で作り上げて市場や以後の世代に強引に押し付け続けてきた「3段変速や4段変速のMT車は、飽く迄も過渡期や途上期のMT車で、5段変速や6段変速のMT車こそが真性のMT車なのだ」なる了見は、何の根拠も無いデタラメなんです。

 3段変速や4段変速のMT車が主流の時代の乗用車やスポーツ車におけるエンジンの総排気量や車体の寸法や安全性は、現在の観点だと過渡期や途上期と評して間違い無いですが、だからと云って、3段変速や4段変速のMT車を過渡期や途上期のMT車だと一纏めに捉えたら大間違いです。

 何故に自動車メディア業界は「病的」な程に5段変速や6段変速のMT車に拘るのでしょうか?

 何故に自動車メディア業界は「病的」な程に自分らの価値観を市場に押し付けるのでしょうか?

 別の見方や了見で云うと、自動車メディア業界は、5段変速や6段変速のMT車を強く望んでいるように見えて、本心は「付加価値」や「自尊心」や「差別化」を強く望んでいるだけなのでは?

 自分達の都合でレベルやハードルを上げておきながら、媒体を通じて「若者よMT車に乗れ!」なる主張を掲げるなんぞ余りにも身勝手で、傍から見ていると「そりゃないだろうよ状態」です。

 MT派の面々が優越感に浸り倒して「乗れる人間だけがMT車に乗ればいい」や「放っておいても勝手に以後の世代が生まれてくる&育ってくれる」的な了見で散々と高を括り続けてきた結果が現在の有り様でしょうに、所謂「育てる漁業」的な了見の類を知らんのかと云いたくもなります。

 自動車メディア業界は「段階を踏む機会」を与えずとも5段変速や6段変速のMT車を操れるドライバーの育成こそが自分らの仕事だと思い込んでおられるようですが、トンデモな勘違いです。

 何かにつけて事あるごとに「段階を踏む機会」の大切さや重要さを切々と説いておきながらも、何故かMT車に限っては、3段変速や4段変速のMT車をスッ飛ばして、いきなり5段変速や6段変速のMT車を操れるドライバーの育成を企む了見なんざ「狂気」の以外の何物でも在りません。

 嘗ての米軍におけるMB/GPWが頑なに3段変速に拘っていた理由を考えると分かる筈です。

 万人に向けた旧ベスパが頑なに3段変速や4段変速に拘っていた理由を考えると分かる筈です。

 嘗てのセダンタクシーが頑なに3段変速や4段変速に拘っていた理由を考えると分かる筈です。

 万人に向けたスーパーカブが頑なに3段変速や4段変速に固執の理由を考えると分かる筈です。

 一般的なOD付5段MT車においては、何故に4速ギヤがトップギヤなのかを考えてください。

 米国製のOD付6段MT車においては、何故に4速ギヤがトップギヤなのかを考えてください。

 米国製のOD付7段MT車においては、何故に4速ギヤがトップギヤなのかを考えてください。
www.youtube.com

 OD付4段MT車においては「3段+OD1段」の構成が定石で、OD付5段MT車においては「4段+OD1段」の構成が定石とくれば、OD付6段MT車においても「5段+OD1段」の構成が定石で、OD付7段MT車においても「6段+OD1段」の構成が定石かと思いきや、米国製のMT車においては、OD付6段MT車に「4段+OD2段」の構成を採用で、OD付7段MT車に「4段+OD3段」の構成を採用とのことで、何故にそんな構成なのかと疑問を抱きませんか?

 車重と出力とのバランスが釣り合っていさえすれば「4段変速のMT化で十分」で在り「5段変速や6段変速や7段変速のMT化は『付加価値』です」なる見解が幅を利かす市場も在って当然。

 3段変速や4段変速のMT車を操らせて「段階を踏む機会」を経て5段変速や6段変速のMT車を操らせるのがMT車における「育てる漁業」で在る筈で「段階を踏む機会」を何一つ経ずに5段変速や6段変速のMT車を操らせようと企むのは、有能やのに正気を失っとる外道に特有の了見。

 尚、巷間には「MT車が操作面で安全性が高い」一方で「AT車が操作面で安全性が低い」なる固定観念が在るそうですが、個人的に「3段変速や4段変速のMT車が操作面で安全性が高い」一方で「AT車も5段変速や6段変速や7段変速のMT車も共に操作面で安全性が低い」なる印象。

 媒体を通じて「若者よMT車に乗れ!」なる無責任な主張を掲げて顔や名前を売って飯が喰えているのは、偏にAT限定普通自動車免許の創設のおかげだと云うことを忘れんといてくださいね。

 AT限定普通自動車免許の創設を誰よりも喜んだのは、媒体を通じて何かしらの無責任な主張を掲げて顔や名前を売って市場や業界を焚き付けて飯を喰っていこうと企んでいた面々でしょうに。

 嘗ての自動2輪車の運転免許の制度における「中型限定解除審査」が「受験者を落とす為だけに存在」だったように、現在のMT車の市場で主流の5段変速や6段変速のMT車とは「好事家の為に存在」の反面で「万人に運転や購入を諦めて頂く為としても存在」と云うだけの話でしょうに。

 結局のところ、若者を「MT車に乗せたい」ので無うて「自分らの口車に乗せたい」だけやろ。

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【備考】


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【備考】


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【備考】


www.youtube.com

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【備考】


www.youtube.com

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【備考】

(支点・力点・作用点

 1速ギヤの際は、作用点が前方に向き、後退ギヤの際は、作用点が後方を向く。

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【19世紀】

オフサイドコラムシフト/3ペダル3段変速のMT車)

 多分に「後退⇔N⇔1速⇔2速⇔3速」か、又は「後退⇔1速⇔N⇔2速⇔3速」の何れか。

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【20世紀】

オフサイドフロアシフト/3ペダルOD付4段MT車)




┣N┫

 先進の「3段+OD」のOD付4段MT車で、当時の舗装率を踏まえて「揉み出し脱出の為のシフトパターン」を採用で、右手(利き手)でシフトレバーを扱う観点では「運転席の左側に助手席を据えたLHD車」と云える。

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【備考】

(スキップシフトが前提のシフトパターン)

 即ち「『1速⇔2速⇔DD⇔OD』の4段変速でも走れますが、低中回転域での粘り強さが特徴の大排気量のエンジンを搭載ですので『1速⇔DD』の2段変速でも走れます」と見るのが自然。

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【20世紀】

オフサイドフロアシフト/3ペダル3段MT車)


┣N┫

 当時の舗装率を踏まえて「揉み出し脱出の為のシフトパターン」を採用で、右手(利き手)でシフトレバーを扱う観点では「運転席の左側に助手席を据えたLHD車」と云える。

 尚「商売を始めてからお客さんを作るよりも、お客さんを作ってから商売を始めるのが正解」のように、どの国においても、路面の整備や舗装率が一定の水準に達した以後に自動車が普及なのかと思いきや、どうも違うそうで、当時の4輪のMT車に広く用いられていたドッグレッグパターンやコンチネンタルパターンは「揉み出し脱出の為のシフトパターン」と考えるのが適切とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 RHD車で設計ながらも「他社の大ベストセラー車の影響に依る時勢の変化」に依って渋々と強いられたLHD化(元RHD車)だと考えると、この「左手用ドッグレッグパターン(ミラードッグレッグパターン)の謎」も納得。


1922 Citroen 5CV - Cold Start and Quick Drive

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【20世紀】

オフサイドフロアシフト/3ペダル2段MT車)

 T型(フォード)に匹敵の扱い易さで好評を博したとのこと。


A long advertisement about the benefits of car journeys, 1920's -- Film 1019

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 右手でシフトレバーを扱うLHD車ながらも「左手用ドッグレッグパターン(ミラードッグレッグパターン)」を採用の理由を「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」の如くの「EL+2段」の構成の3段MT車と見るべきか、又は、単純に「競合他車への乗り換えを防ぐ為の差別化」と見るべきなのか全くの謎。

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【20世紀】

オフサイドフロアシフト/3ペダル4段MT車)

 即ち、減速比&駆動力が強いローエンドギヤを中列ゲートの段に据えた一方で、減速比&駆動力が軽いハイエンドギヤを右列ゲートの段に据えた形態のシフトパターン。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 RHD圏(当時)で開発の競技車ゆえに「左手用シフトパターン(ミラーシフトパターン)」も納得で、各ギヤを次段に移し替えると「左手用ドッグレッグパターン(ミラードッグレッグパターン)」に化ける。


1926 Delage GP Car Tracktest and Tune. Auto Restorations Ltd

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〇【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))3.75:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))3.12:1

(2速(ノンシンクロメッシュ))1.85:1

(3速(ノンシンクロメッシュ))1.00:1

 即ち「走行中に右列ゲート⇒左列ゲートへのギヤチェンジが禁忌のシフトパターン」で、少し言葉を変えると、進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。

 北米などの諸外国での主流たる「前向き駐車」の状態から「ニュートラルポジションでエンジンON⇒後退ギヤで出庫⇒1速ギヤで出発」の流れを踏まえると、後退ギヤと1速ギヤとを同列ゲートに据えた形態のドッグレッグパターンが最適と云えるものの、そうだとしたら、何故に北米などの諸外国で「前向き駐車」が定着に至ったのかの経緯が謎で、1900年代~1910年代の所謂「クランク棒」でのエンジン始動が当然の時代の惰性?


The RIGHT way to shift a Ford Model A. What is "double clutching"?

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、必ずニュートラルポジションを通過。

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【備考】

(変遷)

 即ち、黎明期で主流のI型シフトパターン⇒И型シフトパターン⇒H型シフトパターンに至る。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))3.58:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))3.58:1

(2速(ノンシンクロメッシュ))2.14:1

(3速(ノンシンクロメッシュ))1.36:1

(4速(ノンシンクロメッシュ))1.00:1

 LHD車に対して意地を張れていた時代のRHD車ゆえに「左手用コンチネンタルパターン(所謂ミラーコンチネンタルパターン)」を採用。

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【備考】


Raw and uncut: inside the Owlet on the road


How do you tame the wild Owlet?

 戦前に市販のRHD車においては、左手で扱うシフトレバーに「左手用シフトパターン(所謂ミラーシフトパターン)」を採用の乗用車やスポーツ車も少なからず存在とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付4段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 ドッグレッグパターンを用いた3段変速のMT車が主流の時代ゆえか、OD付4段MT化においても「3速ギヤ(トップギヤ)を経由で4速ギヤ(ODギヤ)に至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンを採用とのこと。

 4段変速のMT車と云えども、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが態々3列に亘るドッグレッグパターンを敢えて採用の理由は、当時の3段変速のMT車で主流のドッグレッグパターンに慣れたドライバーの各位への配慮に加えて「3段+OD(ハイウェイ用)」の構成を市場に簡潔に訴えて正しい理解を頂く為。

 即ち、当時の一般的なドライバーにおいては、ミスシフトを誘発の恐れを抱える3列ものシフトゲートを有するシフトパターンを「職業ドライバーやベテランドライバーに向けた煩わしいシフトパターン」と捉えて酷く嫌っていたので「万人に向けた2列のシフトゲートと同等の感覚で操れる『仕掛け』を備えた3列のシフトゲート」の形態のドッグレッグパターンを採用と云うだけの話。

 尚、独国語でODギヤは「Schnellgang」とのこと。

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【備考】

(3段×2段⇒3段+ODへの変遷)

 当時の主流たる3段変速のメインギヤBOX(主変速機)においては、ゲートの下段にトップギヤ(DDギヤ)が据わるドッグレッグパターンを採用ゆえに、2段変速(DD⇔OD)のサブギヤBOX(副変速機)においても、ゲートの下段にトップギヤを据えて、上段にODギヤを据えるIパターンを採用で、即ち、3速ギヤがトップギヤの3段MT車に、2段変速のサブギヤBOXの追加で「3段✕2段」の「1速⇔1速のOD⇔2速⇔2速のOD⇔3速⇔3速のOD」の6段変速が可能と云えども、通常の走行では「3段+OD」の「1速⇔2速⇔3速⇔3速のOD」の4段変速で十分との判断から、2本のシフトレバー(メイン&サブ)を1本に纏める為に編み出された「ガイド方式」のシフトパターンを経てOD付4段MT車で主流の┣╋┛に至ったと見るのが自然。

 即ち、当時の一般的なドライバーにおいては、ミスシフトを誘発の恐れを抱える3列ものシフトゲートを有するシフトパターンを「職業ドライバーやベテランドライバーに向けた煩わしいシフトパターン」と捉えて酷く嫌っていたので「万人に向けた2列のシフトゲートと同等の感覚で操れる『仕掛け』を備えた3列のシフトゲート」の形態のドッグレッグパターンを採用と云うだけの話。

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【20世紀】

(インパネシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 即ち、初期型においては、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)を踏まえて、後退ギヤを右列ゲートの下段に据えた不自然な形態の変則ドッグレッグパターンを採用の一方で、普及型においては、その危険への対策(シフトロック的な機構の追加)を講じた上で、後退ギヤと1速ギヤとの配置を入れ替えた自然な形態のドッグレッグパターンに変更とのこと。


1954 Citroen Traction Avant Starting Procedures Motorland motorlandamerica.com

 尚、初期型や普及型の何れも、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」たるドッグレッグパターンを採用の都合で、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、ニュートラルポジションを必ず通過。

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【20世紀】

(プリセレクタコラムシフト/3ペダルOD付4段セミAT車(preselector gearbox)

(変速比)

(後退)2.53:1

(1速)2.11:1

(2速)1.36:1

(3速)0.90:1

(OD)0.64:1

 進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」と云える。

 ドッグレッグパターンを用いた3段変速のMT車が主流の時代ゆえか、OD付4段MT化においても「3速ギヤ(トップギヤ)を経由で4速ギヤ(ODギヤ)に至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンを採用とのこと。

 フィンガーティップシフト(エレキシフト)を用いた4段変速のセミAT車と云えども、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが態々3列に亘るドッグレッグパターンを敢えて採用の理由は、当時の3段変速のMT車で主流のドッグレッグパターンに慣れたドライバーの各位への配慮に加えて「3段+OD(ハイウェイ用)」の構成を市場に簡潔に訴えて正しい理解を頂く為。


1936 Cord 810 Westchester Demonstration.

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

 即ち「レバーワークを予め済ませた後にペダルワーク(ギヤチェンジ)を遂行の『先行操作』」で操れるのがプリセレクタセミAT車の特長と云えども、一般的なMT車における「ペダルワークの最中にレバーワーク(ギヤチェンジ)を遂行の『並行操作』」でも操れそうな印象。

 知る程に「良いこと尽くめ」に思えるプリセレクタセミAT車も「長所が短所」の言葉が該当で、即ち、諸般の事情に依り「ギヤポジションインジケーター」が備わらぬ都合で「シフトレバーの状態から探れぬ『作動中の段位』をドライバーが常に覚えておかねば成らぬ煩わしさ」が短所。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox)

 即ち「4段+OD」の構成のOD付5段MT車で、シフトパターンは「ゲートの下段にトップギヤを据えて、ゲートの上段にODギヤを据える」なる当時の「業界ルール(?)」に律儀に従った為か、ゲートの上下を裏返した形態の「ターンオーバードッグレッグパターン」を採用とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor

 LHD車に対して意地を張れていた時代のRHD車ゆえに、初期型は「左手用コンチネンタルパターン(ミラーコンチネンタルパターン)」を採用と云えども、量産型は、ギヤBOXのサプライヤーの変更に伴い「右手用コンチネンタルパターン」を採用とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))3.40:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))3.02:1

(2速(インシンクロメッシュ))1.70:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.00:1

 進行の方向を問わずに「シンクロメッシュ」の有無でギヤを配置で、即ち「走行中に右列ゲート⇒左列ゲートへのギヤチェンジが禁忌のシフトパターン」で、少し言葉を変えると、進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree)

 成人の背丈ほどの全高の「ハイトセダン車」ゆえに「2ドアセダン車のナリをした『前席3名/後席3名』の6人乗りミニバン車」で「セレクトレバーと直結で『簡潔で信頼性に富み、尚且つ、低廉な機械式シフトポジションインジケーター』の装備が容易なコラムAT化の布石」と云える。


Hydra Matic - World's First Automatic Transmission


1951 CHEVROLET AUTOMOBILE AUTOMATIC TRANSMISSION PROMOTIONAL FILM 78424


MERCURY - 1951 Merc-O-Matic Drive (1 of 2) First Automatic Transmission

 即ち「セレクトレバーを操作の度に生じる視線の移動が最小限で済むステアリングコラムに『簡潔で信頼性に富み、尚且つ、低廉な機械式シフトポジションインジケーター』を備えて基本的な安全性を確保のAT化」を考えると、セレクトレバーとシフトポジションインジケーターとが直結のコラムAT化が最適で在り、そのコラムAT車を市場に違和感を抱かれずに好意的に速やかに受け入れて頂いて定着を図る為には、先ずは、ステアリングコラムにシフトレバーを移設のコラムMT車を市場に投入で「コラムシフトの自体に広く慣れ親しんで頂く必要が在った」と見るのが自然。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 通称「シリーズ1&シリーズ2(1939年~1949年)」が旧ノーマルパターンの┣N╋┓を採用の4段MT車の一方で、通称「シリーズ3&シリーズ4(1949年~1953年)」が旧ノーマルパターンの┣N╋┫を採用のOD付5段MT車とのこと。

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【備考】

(ノーマルパターンにおけるニュートラルポジションの変遷)

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 恐らく「空荷時=2速⇔4速⇔5速のスキップシフトの3段変速の┗┫でOKで、積載時=5段変速で走ってね」なる嘗ての業務車に用いられていた変則シフトパターンを踏襲と見るのが自然。


GMC "Đejms" 1943.-voznja


Êrste kleine ausfahrt mit unseren neuen GMC CCKW 352

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【備考】

(スキップシフトが前提のシフトパターン)

 恐らく「空荷時=1速⇔DD⇔ODのスキップシフトの3段変速の┗┫でOKで、積載時=5段変速で走ってね」なる嘗ての業務車に用いられていた変則シフトパターンを踏襲と見るのが自然。

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【備考】


twin stick shiftin'

 2段変速のサブギヤBOX(副変速機)においては、ゲートの段にローギヤを据えて、段にハイギヤを据えるIパターンを採用。

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【備考】


Cruzada de marcha no FNM

  2段変速のサブギヤBOX(副変速機)においては、ゲートの段にローギヤを据えて、段にハイギヤを据えるIパターンを採用。

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【備考】


Detroit Diesel 453T in 48 Diamond-T

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【備考】


So You Want to Own a Deuce part 6. Shift like you've never shifted before.

 CCKW系の次代型たるM35系においては「後退ギヤと1速ギヤとを左列ゲートに移設に加えて、ODギヤを廃した5段MT化」に刷新と云えども、CCKW系との併用を踏まえて「3速⇔4速の変則シフト」を踏襲とのこと。

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【備考】

(?)

 即ち、1900年~1950年にかけてのMT車のシフトパターンには「ゲートの下段にトップギヤを据えて、ゲートの上段にODギヤを据える」なる「業界ルール(?)」が在ったと解釈。


Schnellgang von Graham-Paige - Werbespot aus 1930er mit Cilly Feindt

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))3.55:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))2.67:1

(2速(インシンクロメッシュ))1.56:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.00:1

 進行の方向を問わずに「シンクロメッシュ」の有無でギヤを配置で、即ち「走行中に右列ゲート⇒左列ゲートへのギヤチェンジが禁忌のシフトパターン」で、少し言葉を変えると、進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。


Willys 1940-45 terrain 4x4

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))3.70:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))3.70:1

(2速(インシンクロメッシュ))1.85:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.07:1

 進行の方向を問わずに「シンクロメッシュ」の有無でギヤを配置で、即ち「走行中に右列ゲート⇒左列ゲートへのギヤチェンジが禁忌のシフトパターン」で、後退ギヤと1速ギヤとの変速比が同じ(ギヤを共用?)ゆえに、左列ゲートは「低速ギヤの進行の方向(後退⇔前進)を切り替えるだけ」で、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

(インパネシフト/3ペダル疑似OD付4段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))7.25:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))6.75:1

(2速(インシンクロメッシュ))3.24:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.93:1

(4速/疑似OD(インシンクロメッシュ))1.46:1

 進行の方向を問わずに「シンクロメッシュ」の有無でギヤを配置で、即ち「走行中に右列ゲート⇒左列ゲートへのギヤチェンジが禁忌のシフトパターン」で、少し言葉を変えると、進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。

 前期型に採用の「3速ギヤを経由で4速ギヤ(疑似ODギヤ)に至るガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンは、2CVの開発を命じたシトロエンの経営陣の「農民の嫁に扱えぬ4段変速のMT車の開発を禁じる」なる保守的な方針に毅然と反発の技術者の「農民の嫁にも扱える4段変速のMT車を作ればOK」なる主張に説き伏せられて渋々と採用を認可とのことで、従って「変速段数」の違いの問題よりも「シフトパターン」の形態が問題だったということ。


Tuto 2CV #1 - Débutant - Utilisation du levier de vitesse de la 2 CV

 前期型においては「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンを採用ゆえに、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

 当時の一般的なドライバーにおいては、ミスシフトを誘発の恐れを抱える3列ものシフトゲートを有するシフトパターンを「職業ドライバーやベテランドライバーに向けた煩わしいシフトパターン」と捉えて嫌っていたので、その解答として前期型に「万人に向けた2列のシフトゲートと同等の感覚で操れる『仕掛け』を備えた3列のシフトゲート」の形態のドッグレッグパターンを採用。

 何故か昨今の自動車メディア業界におかれましては、戦前の一部の乗用車と2CVの前期型とに用いられている「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンの存在が巷間に広く知れ渡ってしまうと「不味い事情」が在るかのような印象。


www.youtube.com

 前期型においては「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンを採用ゆえに、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

 当時の一般的なドライバーにおいては、ミスシフトを誘発の恐れを抱える3列ものシフトゲートを有するシフトパターンを「職業ドライバーやベテランドライバーに向けた煩わしいシフトパターン」と捉えて嫌っていたので、その解答として前期型に「万人に向けた2列のシフトゲートと同等の感覚で操れる『仕掛け』を備えた3列のシフトゲート」の形態のドッグレッグパターンを採用。

 何故か昨今の自動車メディア業界におかれましては、戦前の一部の乗用車と2CVの前期型とに用いられている「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンの存在が巷間に広く知れ渡ってしまうと「不味い事情」が在るかのような印象。


www.youtube.com

 前期型においては「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンを採用ゆえに、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

 当時の一般的なドライバーにおいては、ミスシフトを誘発の恐れを抱える3列ものシフトゲートを有するシフトパターンを「職業ドライバーやベテランドライバーに向けた煩わしいシフトパターン」と捉えて嫌っていたので、その解答として前期型に「万人に向けた2列のシフトゲートと同等の感覚で操れる『仕掛け』を備えた3列のシフトゲート」の形態のドッグレッグパターンを採用。

 何故か昨今の自動車メディア業界におかれましては、戦前の一部の乗用車と2CVの前期型とに用いられている「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンの存在が巷間に広く知れ渡ってしまうと「不味い事情」が在るかのような印象。


www.youtube.com

 前期型においては「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンを採用ゆえに、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

 当時の一般的なドライバーにおいては、ミスシフトを誘発の恐れを抱える3列ものシフトゲートを有するシフトパターンを「職業ドライバーやベテランドライバーに向けた煩わしいシフトパターン」と捉えて嫌っていたので、その解答として前期型に「万人に向けた2列のシフトゲートと同等の感覚で操れる『仕掛け』を備えた3列のシフトゲート」の形態のドッグレッグパターンを採用。

 何故か昨今の自動車メディア業界におかれましては、戦前の一部の乗用車と2CVの前期型とに用いられている「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンの存在が巷間に広く知れ渡ってしまうと「不味い事情」が在るかのような印象。


www.youtube.com

 前期型においては「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンを採用ゆえに、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

 当時の一般的なドライバーにおいては、ミスシフトを誘発の恐れを抱える3列ものシフトゲートを有するシフトパターンを「職業ドライバーやベテランドライバーに向けた煩わしいシフトパターン」と捉えて嫌っていたので、その解答として前期型に「万人に向けた2列のシフトゲートと同等の感覚で操れる『仕掛け』を備えた3列のシフトゲート」の形態のドッグレッグパターンを採用。

 何故か昨今の自動車メディア業界におかれましては、戦前の一部の乗用車と2CVの前期型とに用いられている「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンの存在が巷間に広く知れ渡ってしまうと「不味い事情」が在るかのような印象。


2CVのシフト操作(運転席編)

 後期型においては、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、更には、3速⇔4速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

 1950年代までの英国(RHD圏)車においては、左手でシフトレバーを扱うコラムMT車のシフトパターンに、フロアMT車で主流の「右手用ドッグレッグパターン」や「右手用コンチネンタルパターン」や「右手用ノーマルパターン」を用いた「英国式パターン」と呼ばれる仕様と、フロアMT車で主流の「右手用ドッグレッグパターン」や「右手用コンチネンタルパターン」や「右手用ノーマルパターン」を鏡像化で用いた「米国式パターン」と呼ばれる仕様とが混在とのこと。


Steering column gear change gear shift

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)


Nürburgring Nordschleife im Alfa Romeo 1900 Ti Super onboard

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダルOD付4段MT車)(コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(変速比)

(後退)(従前型(ノンシンクロ))3.18:1 (改良型(ノンシンクロ))3.36:1

(1速)(従前型(ノンシンクロ))3.18:1 (改良型(インシンクロ))3.81:1

(2速)(従前型(インシンクロ))1.72:1 (改良型(インシンクロ))2.08:1

(3速)(従前型(インシンクロ))1.1:1 (改良型(インシンクロ))1.39:1

(4速)(従前型(インシンクロ))0.8:1 (改良型(インシンクロ))1.00:1

 従前型の最終減速比(ファイナルギヤ)は「4.86:1」の一方で、ギヤBOX等を変更の改良型においては「3.89:1」とのこと。

 以後の時勢を見据えた4段変速のMT化の意図が市場に認められだすと、その市場から「ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列に亘る形態のドッグレッグパターンを何時まで用い続ける気なの?」なる疑問が湧きだすのも当然の成り行きで、ODギヤを廃した4段MT化と、それに伴う最終減速比のハイギヤード化との際に「ゲートの下段にトップギヤを据えて、ゲートの上段にODギヤを据える」なる当時の「業界ルール(?)」を踏まえて「ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが2列で済む形態のコンチネンタルパターン」に変更と見るのが自然。


Renaultr Frégate Embrayage reglé et freins purgés

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox)

 即ち「4段+OD」の構成のOD付5段MT車で、シフトパターンは「ゲートの下段にトップギヤを据えて、ゲートの上段にODギヤを据える」なる当時の「業界ルール(?)」に律儀に従った為か、ゲートの上下を裏返した形態の「ターンオーバードッグレッグパターン」を採用とのこと。

 尚、フォーミュラ車などの幅が最小限のコックピットにおいては、ドライバーの右太腿に接触や接近の恐れを有する左列ゲートに、走り出したら出番が無き後退ギヤと1速ギヤとを据えた形態のドッグレッグパターンの採用が合理的。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(フロアシフト/3ペダル半自動OD付3段MT車)(〃シフト/3ペダル〃OD付4段MT車)

 A90型(オースチン)は、コラムシフトの4段MT車と云えども、実質は「EL+3段」の構成で、そのパワートレインを流用のBN1型は、スポーツ走行に不要なELギヤを省いた3段MT化と、2速ギヤと3速ギヤ(トップギヤ)とに作動の半自動ODギヤ(インパネに備わるスイッチで操作)の追加とに依る5段変速を実現と云えども、A90型のギヤBOXを突貫でフロアシフト化の為に強いられた「左手用シフトパターン(ミラーシフトパターン)」の暫定的な仕様で、改良版のBN2型は「右手用シフトパターン」に改めた上での半自動OD付4段MT化とのこと。


WIndshield-down drive in a 1954 Austin Healey 100/4! For sale from Bugeyeguy.com


Austin Healey 100/4 BN1


Windshield down fun drive in an Austin Healey 1956 BN2 100/4

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))4.861:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))3.647:1

(2速(インシンクロメッシュ))1.807:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.000:1

 進行の方向を問わずに「シンクロメッシュ」の有無でギヤを配置で、即ち「走行中に先列ゲート⇒後列ゲートへのギヤチェンジが禁忌のシフトパターン」で、少し言葉を変えると、進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。


初代トヨペットクラウン

  尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、必ずニュートラルポジションを通過。


昭和30年03月16日 道路を愛護しましょう 0052

 舗装率が低い時代においては、前進後退とを繰り返して弾みをつける「揉み出し脱出」が「日常的な技法」として巷間に広く知れ渡っていたとすれば「1速後退のリピートシフト」に最適な形態のシフトパターンたるドッグレッグパターンが当時のドライバーの各位に好まれたのも当然。〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〇

【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))5.16:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))3.95:1

(2速(インシンクロメッシュ))2.40:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.49:1

(4速(インシンクロメッシュ))1.00:1

 変速比を見ると、併売のバン車との兼ね合いからか「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」の如くの「EL+3段」とも見做せる構成。

 コラムシフトのMT車においては、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤと1速ギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全で、尚且つ、扱い易さで定評の3段MT車が標準なる認識が広く定着の当時の市場に、以後の時勢を見据えたパフォーマンス志向の変速比を有する4段MT車を普及の布石として、先ずは「立ち退かせた後退ギヤの後釜に新1速ギヤ』を据えた形態のシフトパターン」に慣れて頂く為だけに、そのシフトパターンの形態と瓜二つの「EL+3段」の構成を暫定的に採用で、以後の機会に、なし崩し的にパフォーマンス志向の変速比を用いた4段MT車を売り出す戦略も兼ねていたと云える。


Real (NZ) Road Test: 1956 Austin Cambridge A50 (New Zealand-assembled)

 1950年代までの英国(RHD圏)車においては、左手でシフトレバーを扱うコラムMT車のシフトパターンに、フロアMT車で主流の「右手用ドッグレッグパターン」や「右手用コンチネンタルパターン」や「右手用ノーマルパターン」を用いた「英国式パターン」と呼ばれる仕様が散見で、その「英国式パターン」の「右手用コンチネンタルパターン」や「右手用ノーマルパターン」においては、ステアリングコラムの角度に逆らわずに、寧ろ、その角度に頼ることで「2速⇔3速のリピートシフト」が素直に行える利点が在る。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 1954年~1955年の従前版が4段MT車で、1956年~1960年の改良版が5段MT車とのこと。

 尚、日本においても、競技車に向けたギヤBOXの開発や供給で名が知られるヒューランドは、1957年の英国で創業とのことで、即ち、ヒューランドの創業の以前に存在の競技車に既に採用のドッグレッグパターンを「ヒューランドパターン」と呼ぶのは、世界中で日本だけだとか。〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〇

【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))4.04:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))3.19:1

(2速(インシンクロメッシュ))2.47:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.49:1

(4速(インシンクロメッシュ))1.00:1

 さて、1速ギヤをELギヤと見做すべきか否か、或いは「定員時(55kg✕6名)」の為のプチELギヤと見做すべきか。

 コラムシフトのMT車においては、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤと1速ギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全で、尚且つ、扱い易さで定評の3段MT車が標準なる認識が広く定着の当時の市場に、以後の時勢を見据えたパフォーマンス志向の変速比を有する4段MT車を普及の布石として、先ずは「立ち退かせた後退ギヤの後釜に新1速ギヤ』を据えた形態のシフトパターン」に慣れて頂く為だけに、そのシフトパターンの形態と瓜二つの「EL+3段」の構成を暫定的に採用で、以後の機会に、なし崩し的にパフォーマンス志向の変速比を用いた4段MT車を売り出す戦略も兼ねていたと云える。

 1950年代までの英国(RHD圏)車においては、左手でシフトレバーを扱うコラムMT車のシフトパターンに、フロアMT車で主流の「右手用ドッグレッグパターン」や「右手用コンチネンタルパターン」や「右手用ノーマルパターン」を用いた「英国式パターン」と呼ばれる仕様が散見で、その「英国式パターン」の「右手用コンチネンタルパターン」や「右手用ノーマルパターン」においては、ステアリングコラムの角度に逆らわずに、寧ろ、その角度に頼ることで「2速⇔3速のリピートシフト」が素直に行える利点が在る。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル5段MT車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 競技に特化の718系においては、4気筒エンジン車の「RSK&RS60&RS61」が5段変速のMT車で、8気筒エンジン車の「W-RS&GTR」が6段変速(!)のMT車とのこと。


Porsche 718 reünie

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【備考】

(?)

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【備考】

(?)

 即ち、立ち退かせた後退ギヤの後釜に「新たなローエンドギヤ」を据えた形態と云える「DD型コンチネンタルパターン」を経て、その立ち退かされた後退ギヤが据わるゲートの下段に「更に新たなローエンドギヤ」を加えた形態と云える「DD型ドッグレッグパターン」に至ったと解釈の一方で「新たなハイエンドギヤ」を加え続ける形態と云える「OD型ドッグレッグパターン」においては、プロペラシャフトが不要なFF車やMR車やRR車が台頭の1950年代に解禁と解釈。

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【20世紀】

オフサイドコラムシフト/3ペダル4段MT車)

 即ち「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の業務車」ゆえに、前期型も後期型も「EL+3段」の構成の4段MT車と云えども、所謂「行政指導」か否か、後期型においては、疑似ノーマルパターン(実質ドッグレッグパターン)に変更とのこと。

 コラムシフトのMT車においては、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤと1速ギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全と云える。


T1500運転席.avi

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))6.46:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))4.94:1

(2速(インシンクロメッシュ))3.01:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.73:1

(4速(インシンクロメッシュ))1.00:1

 即ち、お手本たるオースチンの「英国式パターン」を踏襲。

 変速比を見ると、併売のバン車やピックアップ車との兼ね合いからか「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」の如くの「EL+3段」とも見做せる構成で、コラムシフトのMT車においては、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤと1速ギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全と云える。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor


How to upshift in an Austin Healey Bugeye Sprite-Shifting Basics

 ニュートラルポジションが3ヶ(!)とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 3段MT車ながらも、初期型も量産型も、2速ギヤと3速ギヤとの間にニュートラルポジションを据えたドッグレッグパターンは、開発の際の参考に購入の2CV(疑似OD付4段MT車)の影響と、以後のOD付4段MT化の布石と見るのが自然。

 尚、初期型や量産型の何れも、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」たるドッグレッグパターンを採用の都合で、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、ニュートラルポジションを必ず通過。

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【備考】

(?)

 ドッグレッグパターンを用いた3段MT車においては、ニュートラルゾーンの中心にニュートラルポジションを据えた仕様が主流と云えども、以後に普及のOD付4段MT車との整合性を図る為に、ニュートラルゾーンの右側にニュートラルポジションを据えた仕様も存在。

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【20世紀】

(ペダルシフト〈リターン式〉/3段セミAT車)

 即ち「1速⇔N⇔2速⇔3速」のシーケンシャルパターンとのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 各地の旅客自動車運送事業者貨物自動車運送事業者が所謂「オキュパイドジャパン」の時代に入手の「進駐軍から払い下げられたCCKW系などの車両」が代替の時期を迎えた際の後釜として売り込むべく、当時のニッサンUDは、各地の事業者が扱い慣れていた「CCKW系などの車両」に倣って「EL+3段+OD」の構成と独特な形態のシフトパターンとを採用と見るのが自然。

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【備考】

(スキップシフトが前提のシフトパターン)

 恐らく「空荷時=1速⇔DD⇔ODのスキップシフトの3段変速の┗┫でOKで、積載時=5段変速で走ってね」なる嘗ての業務車に用いられていた変則シフトパターンを踏襲と見るのが自然。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT標準車)(〃シフト/3ペダル半自動OD付3段MT併売車)

 当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」たるドッグレッグパターンを採用の3段MT車ながらも、2速ギヤと3速ギヤ(トップギヤ)とに作動の半自動ODギヤ(インパネに備わるスイッチで操作)の追加に依る「1速⇔2速⇔2速のOD⇔3速⇔3速のOD」の5段
変速を実現とのこと。


Comercial - Simca Vedette

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor

 右手でシフトレバーを扱うLHD車ゆえに、前期型においては、当時の主流たる「右手用コンチネンタルパターン」を採用と云えども、1速ギヤと2速ギヤとの間にニュートラルポジションを据えた仕様が不評だったのか、又は、安全上の問題が生じたのか否か、後期型においては、3速ギヤとトップギヤとの間にニュートラルポジションを据えた「左手用ノーマルパターン(ミラーノーマルパターン)」に変更とのこと。


Skoda Felicia Super (1964) POV Test Drive + Top speed


SKODA Octavia Super rok 1964

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor))

 小径タイヤに伴う最低地上高と軸距とに加えて「揉み出し脱出の為のシフトパターン」と云い難いノーマルパターンを採用と云うことは、当時の英国の舗装率が相当に高かったと見るのが自然。

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【20世紀】

(ペダルシフト〈リターン式〉/OD付5段MT車)

 国産の2輪のMT車(オートバイ)においては、1959年の時点で5段変速のMT化を達成とのこと。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree)

 所謂「行政指導」か否か、お手本たるオースチンのシフトパターンから脱却で「米国式パターン」に移行とのこと

 尚、コラムシフト&ベンチシートの組み合わせと云えども、車格の都合からか「定員5名」とのことで、即ち、座席ベルトの装備や着用の義務の無き時代ゆえに、通常の「前席2名+後席3名の5名乗車」に加えて「前席3名+後席2名の5名乗車」でも合法か否か謎。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル4段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.676:1 (併売車)4.925:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))(標準車)2.757:1 (併売車)4.925:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.691:1 (併売車)2.643:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (併売車)1.591:1

(4速(インシンクロメッシュ))(---)------- (併売車)1.000:1

 標準の3段MT車も併売の4段MT車も、最終減速比(ファイナルギヤ)は「3.700:1」とのこと。

 併売の4段MT車の変速比は「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」と同様の「EL+3段」の構成。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))7.497:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))5.712:1

(2速(インシンクロメッシュ))3.179:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.674:1

(4速(インシンクロメッシュ))1.000:1

 最終減速比(ファイナルギヤ)がローギヤード気味の「4.860:1」ゆえに「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」の如くの「EL+3段」の構成の4段MT車と見るのが自然で、尚且つ、CCKW系のOD付5段MT車に採用の「EL+3段+OD」の構成のシフトパターンからローエンドギヤを省いた形態にも類似。


www.youtube.com


www.youtube.com

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))5.503:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))4.183:1

(2速(インシンクロメッシュ))2.642:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.596:1

(4速(インシンクロメッシュ))1.000:1

 変速比を見ると、種車のALSI型やBLSI型の都合からか「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」の如くの「EL+3段」とも見做せる構成で、コラムシフトのMT車においては、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤと1速ギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全と云える。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(403)3.861:1 (404)3.745:1

(1速(インシンクロメッシュ))(403)3.049:1 (404)3.663:1

(2速(インシンクロメッシュ))(403)1.642:1 (404)2.169:1

(3速(インシンクロメッシュ))(403)1.000:1 (404)1.408:1

(4速(インシンクロメッシュ))(403)0.753:1 (404)1.000:1

 最終減速比(ファイナルギヤ)は、先代型の403が「5.750:1」の一方で、ギヤBOXを刷新の次代型の404が「4.200:1」とのこと。

 先代型の403は「3段+OD」の構成のOD付4段MT車ゆえに、定石のドッグレッグパターンを採用で、次代型の404と以後に併売の403とにおいては、ODギヤを廃した4段MT化と云えども、先代型の403を併用の官庁や企業への配慮でドッグレッグパターンを踏襲とのこと。


Conduite Peugeot 404 #Ontheroad

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、更には、3速⇔4速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))5.812:1

(1速(ノンシンクロメッシュ))4.444:1

(2速(インシンクロメッシュ))2.923:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.833:1

(4速(インシンクロメッシュ))1.125:1

 前期型が不評だった理由は「質素な外観や装備」と評されるものの、イージードライブで定評の米国車やRS10系(トヨタ)やK111型(スバル)などの3段MT車が隆盛の最中に発売ゆえに「以後の時勢を見据えた4段MT化」の意図が市場に今ひとつ伝わらずに敬遠の傾向も少なからず在った筈。

 変速比を見ると、併売のバン車やピックアップ車との兼ね合いからか「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」の如くの「EL+3段」とも見做せる構成で、コラムシフトのMT車においては、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤと1速ギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全と云える。

 尚、中期型からは、4速ギヤの隣に後退ギヤを移設の形態のノーマルパターンに変更とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor

〇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〇【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT標準車)(コラムシフト/3ペダルOD付4段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.273:1 (併売車)3.273:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)2.980:1 (併売車)2.980:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.618:1 (併売車)1.618:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (併売車)1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))(---)------- (併売車)0.713:1

 進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。

 4段変速のMT車と云えども、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが態々3列に亘るドッグレッグパターンを敢えて採用の理由は、当時の3段変速のMT車で主流のドッグレッグパターンに慣れた職業ドライバーの各位への配慮に加えて「3段+OD(ハイウェイ用)」の構成を市場に簡潔に訴えて正しい理解を頂く為。

 売れ行きが振るわなかった原因を「車体の造形の良し悪し」等で無くて「トヨタニッサン等の競合他車と異なる唯一無二のシフトパターン」が職業ドライバーに嫌がられたと見るのが自然。

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、更には、3速⇔ODのギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

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【桂木洋二著「スカイライン伝説の誕生」より引用】

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor

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【備考】

(?)

 1速ギヤと2速ギヤとの間にニュートラルポジションを据えた仕様のコンチネンタルパターンにおいては、左下に新たなローエンドギヤを加える形態のドッグレッグパターンの5段MT化が容易の一方で、ニュートラルゾーンの右端にニュートラルポジションを据えた仕様のコンチネンタルパターンにおいては、右上に新たなハイエンドギヤを加える形態のOD付5段MT化が容易。

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【備考】

(フロアシフト/4段MTギヤBOX(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor))

 露出型のシフトリンケージを備えたギヤBOXにおいては「右手用シフトパターン⇒左手用シフトパターン(ミラーシフトパターン)への変更」も、そんなに難しくないだろうと予想。


Toploader four (4) speed


Ford OSI 20M TS powered by 302 V8 - 4 speed Toploader

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【備考】

(?)

 シフトレバーに「後退ギヤ用のトリガー」を備えた4段変速のMT車においては、表記が┏╋┫でも、実態は┣┫の「レイヤードコンチネンタルパターン」も存在とのこと。

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【備考】


Bill Grumpy shifting

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【備考】


1972 Cuda 500 inch 4 speed 10 second drag car

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【備考】


Two-Lane Blacktop (1971) - Trailer

 良くも悪くも、チューニングに注ぎ込んだ莫大な費用を取り戻す「方法(場所)や知識や度胸」を持たずに済む「堅気の世界に住む各位」が踏み込む理由が無き「違う世界」も在ると云うこと。

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 現実においても、洋の東西を問わずに、チューニングに莫大な費用を注ぎ込む「本気組」と呼ばれるアウトローな面々の間では「勝敗に伴う金銭の授受(遊びに非ず)」が在ると見るのが自然で「心血を注いで仕上げたフルチューン車を『ロハ』で走らせる勝負師なんぞ居らぬ」と云うこと。


The Last American Hero (1973) ORIGINAL TRAILER [HD 1080p]

 チューニングの自体も「密造酒の運搬車」や「密漁船」が、官憲の執拗な追跡から逃れる必要から著しく発展とのこと。

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【備考】


1968 Camaro in-car 4 speed Lenco

 スロットマシンのレバーを彷彿の「右手用の並立シフター」に換装の4段MT車で、即ち、左列が4速レバーで、中列が3速レバーで、右列が2速レバーで、その隣が1速レバー(後退⇔N⇔前進)で、仕様やドライバーの好み等に依って2速レバーと4速レバーとの配置が異なるとのこと。

 合法非合法や公認や非公認や規模の大小や素人や玄人や市販車や競技車などの一切の条件を問わずに、週末の各地で「主催者より上位入賞者に賞金が提供のドラッグレース」が盛んに開催で在ろう北米だからこそ発案の「並立シフター&専用ギヤBOX」で、即ち「レースに出て賞金を稼ぐ為のチューニングパーツ」と云える筈で、従って、金額の大小を問わずに「賞金レース」が「地域おこし&交流会」として盛んに開催で、出場や観戦が「生活の一部」として定着の国々と、そうで無い国々とでは、チューニングパーツの規模や充実度や発展度やアイデアが雲泥の差も已む無し。

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【備考】


In-Car Shot Drag Racing Lenco Transmission Video

 スロットマシンのレバーを彷彿の「右手用の並立シフター」に換装の4段MT車で、即ち、左列が2速レバーで、中列が3速レバーで、右列が4速レバーで、その隣が1速レバー(後退⇔N⇔前進)で、仕様やドライバーの好み等に依って2速レバーと4速レバーとの配置が異なるとのこと。

 合法非合法や公認や非公認や規模の大小や素人や玄人や市販車や競技車などの一切の条件を問わずに、週末の各地で「主催者より上位入賞者に賞金が提供のドラッグレース」が盛んに開催で在ろう北米だからこそ発案の「並立シフター&専用ギヤBOX」で、即ち「レースに出て賞金を稼ぐ為のチューニングパーツ」と云える筈で、従って、金額の大小を問わずに「賞金レース」が「地域おこし&交流会」として盛んに開催で、出場や観戦が「生活の一部」として定着の国々と、そうで無い国々とでは、チューニングパーツの規模や充実度や発展度やアイデアが雲泥の差も已む無し。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3+2段MT車(twin stick gearbox

 ドッグレッグパターンを用いた3段変速のMT車しか知らぬドライバーに4段変速のMT車を受け入れて頂くには、戦前の「3段+OD(ハイウェイ用)」の構成のOD付4段MT車や、戦後の「3段+疑似OD」の構成の2CVに採用の「3速ギヤを経由で4速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のドッグレッグパターンの他にも、シフトレバーを敢えて2本(メイン&サブ)に分散で、本来の用途たる「1速⇔2速⇔3速⇔3速のOD」なる4段変速のみならず「1速⇔2速⇔2速のOD⇔3速⇔3速のOD」なる5段変速も可能な「状況に応じて任意でDDギヤとODギヤとの切り替えが図れる『ツインスティック方式』」なる機構も用いられていたとのこと。

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【20世紀】

オフサイドコラムシフト/3ペダル4段MT車)

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))4.079:1

(1速(インシンクロメッシュ))3.167:1

(2速(インシンクロメッシュ))1.697:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.000:1

 進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。

 前年に発売の格上車(S40系)と違って、トヨタニッサン等の競合他車と同じドッグレッグパターンを採用。


プリンス スカイライン 【S50型】- 登場予告 - 1963

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))3.83:1

(1速(インシンクロメッシュ))4.08:1

(2速(インシンクロメッシュ))2.32:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.52:1

(4速(インシンクロメッシュ))1.03:1

 即ち、減速比&駆動力が強いローエンドギヤを中列ゲートの段に据えた一方で、減速比&駆動力が軽いハイエンドギヤを後列ゲートの段に据えた形態。


Using Trabant Gears - The Basics

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【備考】

(1ダウン3アップ)

 即ち、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンの如く、ローエンドギヤたる1速ギヤの上階に2速ギヤが据わり、2速ギヤの上階に3速ギヤが据わり、3速ギヤの上階にハイエンドギヤたるトップギヤが据わり、1速ギヤと2速ギヤとの間にニュートラルポジションが備わる形態のコラムシフト化と見做すのが妥当。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル4段MT併売車)

 万人に向けた「標準」たる3段MT車のみならず、併売の「付加価値」たる4段MT車も、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、一般的な2輪のMT車(オートバイ)における「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速」のシーケンシャルパターンのように、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付4段MT標準車)(〃シフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.127:1 (併売車)3.127:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)3.091:1 (併売車)3.091:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.684:1 (併売車)1.889:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.125:1 (併売車)1.318:1

(4速(インシンクロメッシュ))(標準車)0.857:1 (併売車)1.040:1

(5速(インシンクロメッシュ))(---)------- (併売車)0.857:1

 4気筒エンジン車の912においては、標準のOD付4段MT車と併売のOD付5段MT車とで変速比幅(レシオカバレッジ)が同じで、最終減速比(ファイナルギヤ)は「4.429:1」とのことで、従って、OD付4段MT車とOD付5段MT車とで出足と最高速度とが同じな一方で、中速域での加速能力と減速能力とが異なるだけと云えども、OD付5段MT車に採用のドッグレッグパターンは、ローエンドギヤ~ハイエンドギヤ迄のアップシフトに3列(左列1速⇒中列2速⇒中列3速⇒右列4速⇒右列5速)ものゲートを要する煩わしさが短所。

 即ち、B110系(ニッサン)における「1200GXと1200GX-5との併売」の先例。


1966 Porsche 912 - Driving

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【備考】

(?)

 3段変速のMT車で主流のドッグレッグパターンに慣れたドライバーの各位には、MT車のシフトパターン=後退ギヤを左上に据えた形態が正義なる了見を抱くドライバーと、MT車のシフトパターン=ゲートの上段と下段とに1速ギヤと後退ギヤとを分散で据えた形態が正義なる了見を抱くドライバーとが存在の都合からか、4段変速のMT化の際に用いられたコンチネンタルパターンには、後退ギヤを左上に据えた形態の「コンチネンタルパターン」と、後退ギヤを左下に据えた形態の「コンチネンタルパターン」とが存在で、それらのコンチネンタルパターンを用いた往年の乗用車やスポーツ車の一部には、3段変速のMT車で主流のドッグレッグパターンと同じく、1速⇔2速のギヤチェンジの際には、必ずニュートラルポジションを通過の慣習を踏襲の仕様も存在。

 尚、1速ギヤと2速ギヤとの間にニュートラルポジションを据えた仕様の「コンチネンタルパターン」においては、ドッグレッグパターンを用いた5段変速のMT化の普及を防ぎ「乗用車やスポーツ車は、4段変速のMT化で十分です」なる見解を市場に明確に示す狙いも在ったと云える。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル4段MT併売車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車 OD付4段MT車がドッグレッグパターンで、先行型に「左手用シフトパターン(ミラーシフトパターン)」を採用で、量産型に「右手用シフトパターン 」を採用とのこと。

 1964年5月に先行で100台を発売のS54型に設定のOD付5段MT車を「国産の乗用車やスポーツ車における初の5段変速のMT車」と見做すと、1998年10月に施行の「届出車の規格の改定」に乗ずる形で、最も廉価な「軽貨物車」の車両体系からも4段変速のMT車の割愛が図られて、併売だった5段変速のMT車が主流と化す迄に、良くも悪くも「約35年」が経過。

 尚、1960年代に5段変速のMT化を図った国産の乗用車やスポーツ車は、S54型(OP)を筆頭に、AS800型(ホンダ/RSC)やSR311型(ニッサン)やMF10系(トヨタ)やRT55M型(トヨタ)やL10B型(マツダ)やPGC10型(ニッサン)やRT75型(トヨタ)やS30型(ニッサン)の計9車種とのこと。

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【備考】

(?)

 即ち、加速が「1速⇒2速⇒3速⇒OD」の4段変速で、減速が「OD⇒3速⇒2.5速⇒2速⇒1.5速⇒1速」の6段変速なる了見。

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【備考】

(?)

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル6段変速のMT車)

 1964年の時点で6段変速(!)のMT化を達成とのことで、即ち、1500CCでV型12気筒(!)のRA271Eのポテンシャルをフルに引き出して世界の名だたる強豪と競うには、好むと好まざるとに関わらずに、煩わしい6段変速のMT化が必須だったと見るのが自然。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダルOD付4段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))3.875:1

(1速(インシンクロメッシュ))2.953:1

(2速(インシンクロメッシュ))1.598:1

(3速(インシンクロメッシュ))1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))0.774:1

 進行の方向を問わずに「減速比&駆動力の最も強い後退ギヤから順番に配置のシフトパターン」や、当時の舗装率を踏まえた「揉み出し脱出の為のシフトパターン」とも云える。

 4段変速のMT車と云えども、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが態々3列に亘るドッグレッグパターンを敢えて採用の理由は、当時の3段変速のMT車で主流のドッグレッグパターンに慣れた職業ドライバーの各位への配慮に加えて「3段+OD(ハイウェイ用)」の構成を市場に簡潔に訴えて正しい理解を頂く為。

 トヨタやプリンスやニッサン等の競合他車と違って、A3#系に「標準」たる3段MT車の設定が無き理由は「扱い易い3段MT車の設定を望む市場の要望には、併売の更に扱い易い3段AT車で対応」なる方針と見るのが自然で「ギヤBOXにおける『標準』は、1つで十分」と云うことで在り「多段化やODギヤの追加などの『ギヤBOXにおける付加価値の追求』は、飽く迄もMT車の役目ゆえに、扱い易い3段MT車のパフォーマンスに満足の『善良なドライバーの各位』に向けた更に扱い易い3段AT車には『付加価値』なんぞ未だ不要」なる了見が市場に漂っていた時代。

 即ち、3段MT車を好むドライバーの各位に、3段MT車の後釜たる3段AT車への代替か、又は「付加価値」たるOD付4段MT車への上級移行かを迫る車両体系を競合他車に先駆けて採用。

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、更には、3速⇔ODのギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

(ペダルシフト〈リターン式〉/OD付6段MT車)

 即ち「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速⇔6速」の「1ダウン5アップ」のシーケンシャルパターンで、ギヤレンジを選択後に自ずと原点(ホームポジション)に戻る「リターン式チェンジペダル」を左足ステップ部に備える2輪のMT車(オートバイ)においては、4輪のMT車(乗用車やスポーツ車)を差し置いて、既に1965年の時点で6段変速のMT車の市販が認可とのこと。

 Hパターンを用いる4輪のMT車と違って、シーケンシャルパターンを用いる2輪のMT車においては、操作上の都合に依る「変速段数の上限」を定める理由や意味や制約が皆無ゆえに、4輪のMT車を横目に「行き着く処まで行く」とも云える6段変速のMT化を早々と達せたと云える。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT標準車)(コラムシフト/3ペダルOD付4段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)2.922:1 (併売車)2.922:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)3.184:1 (併売車)3.184:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.641:1 (併売車)1.641:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (併売車)1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))(---)------- (併売車)0.785:1

 4段変速のMT車と云えども、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが態々3列に亘るドッグレッグパターンを敢えて採用の理由は、当時の3段変速のMT車で主流のドッグレッグパターンに慣れた職業ドライバーの各位への配慮に加えて「3段+OD(ハイウェイ用)」の構成を市場に簡潔に訴えて正しい理解を頂く為。

 尚、1速⇔2速のギヤチェンジの際も、2速⇔3速のギヤチェンジの際も、更には、3速⇔ODのギヤチェンジの際も、必ずニュートラルポジションを通過。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車)(コラムシフト/3ペダル半自動OD付3段MT車)

 即ち、プリンスやニッサン等の競合他車が3段MT車に加えて「3段+OD(ハイウェイ用)」の構成のOD付4段MT車も併売の一方で、トヨタが3段MT車で留まったのは、2速ギヤと3速ギヤ(トップギヤ)とに作動の半自動ODギヤ(インパネに備わるスイッチで操作)で「1速⇔2速⇔2速のOD⇔3速⇔3速のOD」の5段変速が可能な半自動OD付3段MT車の併売が理由。

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【備考】

(?)

 全面改良の度に増す車重(大型化)と税制や経済性などの事情に依り据え置きのエンジン(排気量&出力)との極めて歪な構成でパフォーマンスの保持や向上を図り続けるには、3段変速のMT化では、早々に限界を迎えるのも蓋し当然で、最早4段変速のMT化が必至で、従って、既存の3段MT車に経済性や静粛性に富むODギヤを加えた「3段+OD」のOD付4段MT化と最終減速比(ファイナルギヤ)のローギヤード化との併用で既存の3段MT車を遥かに凌ぐ出足の鋭さと経済性や静粛性との両立を達成の方法と、既存の3段MT車の変速比幅(レシオカバレッジ)をローエンドギヤ側に拡げて中速ギヤを1ヶ加えた4段MT化と最終減速比のハイギヤード化との併用で既存の3段MT車を遥かに凌ぐ出足の鋭さと経済性や静粛性との両立を達成の方法とが存在。

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【備考】

(?)

 時勢に伴う4段変速のMT車への上級移行に際して、従前の3段変速のMT車に慣れた職業ドライバーの各位やベテランドライバーの各位においては、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが態々3列に亘るドッグレッグパターンを用いた4段変速のMT車を敢えて支持の一方で、3段変速のMT車が淘汰の以後に普通自動車免許を取得のオーナードライバーの各位においては、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが2列で済むコンチネンタルパターンやノーマルパターンを用いた4段変速のMT車を素直に支持。

 尚、ドッグレッグパターンを用いた4段変速のMT車においては、4速ギヤの出番が皆無な「街乗り」で多用の2速⇔3速のギヤチェンジ(特に3速⇒2速のダウンシフト)が得意で意外とキビキビと走れる利点が在る一方で、3速ギヤと4速ギヤとの間にニュートラルポジションを据えたコンチネンタルパターンやノーマルパターンを用いた4段変速のMT車においては、2速⇔3速のギヤチェンジ(特に3速⇒2速のダウンシフト)の得手不得手は、ギヤBOXやシフトリンケージの精度の如何に依存。

 3段MT車のパフォーマンスを据え置きで、経済性や静粛性に富むODギヤを加えた構成のワイドレシオなOD付4段MT車にドッグレッグパターンを採用の傾向の一方で、3段MT車の変速比幅(レシオカバレッジ)を拡げて中速ギヤを加えて出足や中高速域での加速能力と減速能力とを高めたクロースレシオな4段MT車にコンチネンタルパターンやノーマルパターンを採用の傾向と云えども、ファイナルギヤ(最終減速比)の次第では、出足や中高速域での加速能力と減速能力とを高めたパフォーマンスに特化のOD付4段MT車や、経済性や静粛性に特化の4段MT車も存在。

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【20世紀】

(右手側コラムシフト/3ペダル4段MT車)(左手側フロアシフト/3ペダル4段MT車)

 LHD(コラムシフト)車に「正像ノーマルパターン」を採用の一方で、輸出用のRHD(フロアシフト)車に何故か「鏡像ノーマルパターン(ミラーノーマルパターン)」を採用とのこと。

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【20世紀】

オフサイドフロアシフト/3ペダルOD付5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox)

 右手(利き手)でシフトレバーを扱う観点では「運転席の左側に助手席を据えたLHD車」と云える。

 即ち、加速能力に優れる高出力車が、必ずしも減速能力にも優れるとも云えず、従って、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの採用も必然で「アップシフトなんざ誰にでも出来る訳で、誰よりも速く走る為には、寧ろダウンシフトが重要」と云うこと。
Ford GT40 Fastest Lap at the Le Mans Classic 2018 4 min 30 (Plateau 4)


ドア・サービス

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【備考】

オフサイドフロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 GT40のレプリカ車たるGTD40においては、アルピーヌ車のギヤBOXを流用の都合からか、上下に裏返した形態の「ターンオーバーコンチネンタルパターン」を採用とのこと。


GTD40 Kop Hill Climb

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 即ち、自社のフラグシップ車として世界中のハイオーナー層に売る為だけならば、扱い易いノーマルパターンの採用が賢明。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree))

 3段MT(コラムシフト)車が「標準」で、以後に追加の4段MT(フロアシフト)車を「付加価値」と見做すのが妥当。

 尚、競合のKE10系(トヨタ)に設定が無き3段MT車を次代型のB110系にも引き続き設定と云うことは、B10系やB110系に設定の3段MT車は、台頭の4段MT車と割高で信頼性が未知数のAT車とを畏怖や敬遠の保守派のドライバーの各位から根強い支持が在ったと云うことで、即ち、1970年代のニッサンが、出力と車重とのバランスに優れる4気筒エンジン車は「4段変速のMT化で十分です」なる見解を市場に明確に示すに至った理由の内の1ヶと云うこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor))

(総減速比)

(後退(ノンシンクロ))(乗用)4.316✕4.222 (貨物)4.316✕4.444

(1速(インシンクロ))(乗用)3.684✕4.222 (貨物)3.684✕4.444

(2速(インシンクロ))(乗用)2.050✕4.222 (貨物)2.050✕4.444

(3速(インシンクロ))(乗用)1.383✕4.222 (貨物)1.383✕4.444

(4速(インシンクロ))(乗用)1.000✕4.222 (貨物)1.000✕4.444

 意外にも、競合のB10系(ニッサン)と違って、当時の「標準」たる3段MT車を割愛で、いきなり「付加価値」たる4段MT車で発売とのこと。

 即ち、幅広い世代に向けたKE10系においては「保守派のドライバーを生み育ててしまう根源で、尚且つ、以後のAT車の普及に差し支えるで在ろう3段MT車の設定を省いた」と云うこと。

 税制面や経済性や生産性や整備性で不利と云える排気量の拡大や気化器の追加やDOHC化などの所謂「スープアップ」に頼らずに、パフォーマンスを高めるには「変速段数の多段化」が覿面。

 セダン車もバン車も同じ4段MT車と云えども、最終減速比(ファイナルギヤ)を変えて其々の用途に合わせる方針を採用ゆえに、即ち、バン車における「1.000✕4.444」を基準で見ると、セダン車の「1.000✕4.222」は「4.2速ギヤ(トップギヤ兼プチODギヤ)」的な些かの余裕を持たせた設定で、以後の所謂「3.5速ギヤ」が編み出された要因と云える。

(セダン車のトップギヤから「プチOD」を省いた総減速比(4.444÷4.222))

(後退(ノンシンクロ))(A案)4.316✕4.222 (B案)4.100✕4.444

(1速(インシンクロ))(A案)3.684✕4.222 (B案)3.500✕4.444

(2速(インシンクロ))(A案)2.050✕4.222 (B案)1.948✕4.444

(3速(インシンクロ))(A案)1.383✕4.222 (B案)1.314✕4.444

(4速(インシンクロ))(A案)1.053✕4.222 (B案)1.000✕4.444

 A案が理想と云えども、4速がトップギヤの都合で変速比の変更の自体が不可能ゆえに、最終減速比(ファイナルギヤ)を含めたB案が現実的。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 4気筒エンジン車で在りながらもノーマルパターンを踏襲のOD付5段MT化で200km/h超の最高速度を得たSR311型の変速比は、同社が以後に併売のPGC10型と同一とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 万人に向けて5段変速のMT車の普及を図る為の意図をも持たせたイメージリーダー車ならば、ノーマルパターンの採用が賢明で、車両体系から4段MT車の割愛も当然で、以後に到来やも知れぬ「国産の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化の解禁(1993年5月)」を踏まえてもノーマルパターンの採用が賢明。

 即ち、1960年代の半ばの時点で既に6段変速のMT化も踏まえていたとすれば、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの入り込む余地など端から無かったと云える。

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【20世紀】

(インパネシフト/3ペダルOD付4段MT車)

 税制面や経済性や生産性や整備性で不利と云える排気量の拡大や気化器の追加やDOHC化などの所謂「スープアップ」に頼らずに、パフォーマンスを高めるには「変速段数の多段化」が覿面。

 インパネシフトのMT車においても、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤと1速ギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全と云える。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree)

 3段MT(コラムシフト)車が「標準」で、以後に追加の4段MT(フロアシフト)車を「付加価値」と見做すのが妥当。

 尚、コラムシフト&ベンチシートの組み合わせと云えども、車格の都合からか「定員5名」とのことで、即ち、座席ベルトの装備や着用の義務の無き時代ゆえに、通常の「前席2名+後席3名の5名乗車」に加えて「前席3名+後席2名の5名乗車」でも合法か否か謎。

 現存の510系の大半が4段MT車の事実を所謂「生存者バイアス」の如くの「当時の市場がスポーティな4段MT車に傾倒の影響で現存率も高いのだ」と見るよりも「使い倒されて淘汰が宿命の3段MT(実用)車」と「その『付加価値』ゆえに、保護の対象に含まれて辛うじて淘汰を免れた4段MT(道楽)車」との扱われ方の違いが現存率の差に露骨に表れた結果と見るのが自然。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダルOD付6段MT車)(コラムシフト/3ペダルOD付6✕2段MT車)

 即ち、定石たる疑似ドッグレッグパターンを用いた6段変速((EL+5段)or(EL+OD付5段))のMT車と違って、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列で済む疑似ノーマルパターンにおいては、ローエンドギヤをELギヤと見做した際には、シケイン減速(6速⇒5速⇒4速⇒3速)が得意なドッグレッグパターンに化ける。


MAN 16.256F V8 Probefahrt ( F7 / F8 )


Dedieu en sm !


Saviem SM280

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(S&GT4)4.183:1 (GT5)3.238:1

(1速(インシンクロメッシュ))(S&GT4)3.673:1 (GT5)3.143:1

(2速(インシンクロメッシュ))(S&GT4)2.114:1 (GT5)1.636:1

(3速(インシンクロメッシュ))(S&GT4)1.403:1 (GT5)1.179:1

(4速(インシンクロメッシュ))(S&GT4)1.000:1 (GT5)1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))(-----)------- (GT5)0.844:1

 最終減速比(ファイナルギヤ)は、低中回転域での粘り強さが特徴のOHVエンジンを搭載の4段MT車の「1600S」が「3.700(標準):1」の一方で、中高回転域での力強さが特徴のDOHCエンジンを搭載の4段MT車の「1600GT4」が「4.111(標準):1」で、併売のOD付5段MT車の「1600GT5」が「4.375(標準):1」とのことで、従って「1600GT4」は、苦手な低回転域を最終減速比のローギヤード化で補っても、変速比が同じ「1600S」のトップスピードをDOHCエンジンが有する高い回転数で凌げる仕様で、即ち、段位と速度とが同じならば「1600S」は「1600GT4」よりも経済性や静粛性に優れる。

 以後の乗用車やスポーツ車で長らく続いた「4段MT車を割愛⇒3段AT車やOD付4段AT車に置換(統合)で、OD付5段MT車を残す(併売)戦略」の布石と考えると、新星のOD付5段MT車にも、標準の4段MT車の「延長線」的なリズムで扱えるノーマルパターンの採用が賢明。

 即ち、1960年代の半ばの時点で既に6段変速のMT化も踏まえていたとすれば、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの入り込む余地など端から無かったと云える。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル6段MT車)

 1967年の時点で既に6段変速のMT化を達成とのことで、この33ストラダーレを皮切りに自社の市販の5段変速のMT車の6段変速のMT化を進める予定だったとすれば、当時のアルファロメオが自社の5段変速のMT車のシフトパターンに、6段変速のMT化に不向きなドッグレッグパターンを使いたがらなかったのも当然で、即ち「シフトパターンに依るメリットを優先」か、又は「変速段数を増やすことに依るメリットを優先」かの何方のメリットに価値を見出すかの違い。

 尚、4段変速のMT車が漸く定着の当時の市場に「競技に特化の仕様ながらも『公道用(ストラダーレ)』なる名前を冠した6段変速のMT車」を発売の「ヤンチャ」をしでかしたアルファロメオに対して、乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化に否定的な当時の競合他社や業界が不服を唱えて、以後にアルファロメオが開発のフラグシップ車に供給のギヤBOXサプライヤーや仕様(シフトパターンや変速段数)に「何らかの圧力」を掛けていたとしても何ら不思議で無い。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル5段MT競技車)

 4段MT車が標準と云えども、関連会社(RSC)が競技用に販売の「5段MT化キット(ギヤBOX)」に、減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンを採用とのこと。

 現在の観点で云えば、低回転域が苦手な小排気量のDOHCエンジンのポテンシャルを引き出すには、5段変速のMT化が当然で、即ち「型式認証制度」なる公的な審査や当時の業界の意向を踏まえた「自主規制」と云える4段MT車で発売で、本来の仕様を望むオーナーの各位には、関連会社が競技用に販売の「5段MT化キット」を推奨なる面倒な体裁を強いられたと見るのが自然。

 出力特性が歪に成りがちな小排気量エンジンのMT車ほど、そのポテンシャルを引き出せる「変速段数の多段化」が強く望まれると云えども、廉価な小排気量エンジンのMT車を好むドライバーの各位のスキルやマナーや、5段変速のMT化に依って小排気量エンジンのMT車の市場に与えるで在ろう無用な誤解や不安をも踏まえると、当時の業界に「小排気量エンジンのMT車における変速段数は、万人が許容の4段変速が上限」なる「自主規制」が在ったとしても何ら不思議で無い。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車(フォー・オン・ザ・フロア/four on the floor))

 出力と車重とのバランスに優れる4気筒エンジン車は「4段変速のMT化で十分です」なる当時の業界に漂う見解は、RT55M型(トヨタ)の発売の以降は、5段変速のMT化も許容の姿勢に軟化と云えども、渦中の510系においては、その軟化の見解に4段MT車で抗い続けて、後釜の610系や710系で併売のOD付5段MT車においては、市場に「今後も4段MT車で十分なんだな」と捉えて頂く為に趣味性の強いマニアックなドッグレッグパターンを採用と見るのが自然。

 従って、1960年代のニッサンにおいては、出力と車重とのバランスに優れる4気筒エンジン車は「4段変速のMT化で十分です」なる見解を市場に明確に示す為に4気筒エンジンの5段変速のMT車の生産と販売とを頑なに拒み続けていた一方で、1970年代のニッサンにおいては、出力と車重とのバランスに優れる4気筒エンジン車は「今後も4段変速のMT化で十分です」なる見解を市場に明確に示す為だけに4気筒エンジンの5段変速のMT車を敢えて設定の方針へと転換。

 1960年代~1970年代にかけてのニッサンは、スカGを皮切りに競合他社に先駆けて「小型乗用車の規格に合致の6気筒エンジン車の波及」なる「狂気」に取り憑かれていたが為に「MT車におけるギヤBOXの段位」に対しては、競合他社と違って「正気」を保てていたと云うこと。

 即ち「4段変速のMT車で十分か否かなんて、5段変速のMT車を操ってみないと分からぬ」なるドライバーの各位を納得に至らせる為だけに新規に5段変速のMT車を敢えて設定と云うこと。 少し言葉を変えると「5段変速のMT車を作らず売らず乗せずに市場を黙らせる」的な方針から「5段変速のMT車を作って売って乗せた上で市場を黙らせる」的な方針へと変わっただけの話。

 即ち「不要で在ることの証明の為だけに存在の商品やサービスが市場に流通」と云うだけの話。

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【備考】

(コード・810&812やシトロエン2CVのシフトパターンから着想のOD付5段MT化)

 万人に向けた扱い易い4段変速のMT車と好事家に向けた煩わしい5段変速のMT車との併売を延々と続けられぬ都合から、4段変速のMT車を支持のドライバーに5段変速のMT車への移行を半ば強制的に促すので在れば「4速ギヤを経由で5速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のコンチネンタルパターンを素直に用いた筈で、そうしなかったと云うことは、乗用車やスポーツ車における5段変速のMT車は「付加価値」で在って、決して「標準」で無いと云うこと。

 MT車やAT車の違いを問わずに、そもそも自動車と云うものは、法律や運転免許制度に依って守られている「永遠の欠陥製品」ゆえに、従って、5段変速や6段変速のMT車においては、3列や4列もの「シフトゲート」の形態を有する危険なシフトパターンの採用が已む無く許され続けている「黙認状態」と云うだけの話で、例えば、嘗てのベルギーのように運転免許制度の自体が無き所謂「パラレルワールド」の場合は、3列や4列もの「シフトゲート」の形態を有する危険なシフトパターンを用いた5段変速や6段変速のMT車の市販なんぞ「生活製品」として絶対に許されぬ筈で、もしもソレ等が許されるとすれば「直前ギヤを経由でハイエンドギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を所謂「フールプルーフ」として備えた形態のシフトパターンの採用を強制の筈。

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小林彰太郎著「ホンダ・スポーツによるヨーロッパ旅行記」より引用】

 ベルギーは人口1000万で、年間40万台の乗用車の需要がありますが完全な国産車はなく、オペル、フォード、シトロエンルノーフィアットなどが組立工場を持っています。関税が非常に安いので街にはあらゆる国の車が走っていることはスイス並みで、ソヴィエトのボルガさえタクシーに使われていました。但しエンジンは英国のパーキンスP4ディーゼルに乗せ換えてありましたが。また、この国は免許がいらないことでも有名で、そのため事故は非常に多いと聞きました。なるほどいわれてみると新車でもあちこちを凹ませた車が実に多いのです。他のヨーロッパの国では、ベルギー・ナンバーの車が来ると無免許が来たというので逃げるといわれていますが、全くヘタクソが多いことは日本と似ています。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 4ドア車のGC10系においては、前期型に4段MT車を設定で、中期型に4段MT車とOPでOD付5段MT車とを設定で、後期型で漸く4段MT車とOD付5段MT車とを併設とのこと。

 即ち、OD付5段MT車の発注の際の取り扱いがOP⇒所謂「カタログモデル」へと昇格。

 先代型のS54型(プリンス)にOPで設定の5段変速のMT車が次代型のGC10系の前期型に未設定とのことで、当時のニッサンは「一般のお客様に向けた乗用車やスポーツ車におきましては、4段変速のMT化で十分です」なる見解ゆえに、5段変速のMT車の設定を最高速度が200km/h級のSR311型やPGC10型などの高出力車だけに留めておきたかったと云うこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)2.922:1 (競技用)2.922:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)2.957:1 (競技用)1.858:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.858:1 (競技用)1.383:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.311:1 (競技用)1.217:1

(4速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (競技用)1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))(標準車)0.852:1 (競技用)0.852:1

 競技用の1速ギヤの変速比は、標準車の2速ギヤの変速比と同じで、即ち、当時のニッサンが設定の競技用の変速比は「ローリングスタート仕様のギヤリング(変速特性)」や「5段をフルに使い倒す為に出足を捨てたギヤリング」か、又は「最終減速比(ファイナルギヤ)のローギヤード化が前提のギヤリング」に該当で、最高速度の低下が避けられぬ最終減速比のローギヤード化においては、チューニングに依ってエンジンの回転数の上限を高めることで最高速度の回復が望める。


Nissan "Hakosuka" Skyline GTR (KPGC10) onboard

 即ち「ローリングスタート仕様のギヤリング」や「5段をフルに使い倒す為に出足を捨てたギヤリング」ならば、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンを用いる意味も無くて「発進(前進)用ギヤを廃したOD付の6段MT車」なる解釈も許される筈。 S20のポテンシャルをフルに引き出してL28改と競うには、6段変速のMT化が必須?


猫パンチ!NoCut版

 即ち、1960年代の半ばの時点で既に6段変速のMT化も踏まえていたとすれば、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの入り込む余地など端から無かったと云える。

 従って「1500DX」や「1800GL」が3段AT車と3段MT車と4段MT車とを設定の一方で「2000GT」や「2000GT-X」が3段AT車と4段MT車とOD付5段MT車とを設定ゆえに、当時の時点で6段変速のMT化が許されていれば「2000GT-R」がOD付5段MT車に加えて、新たに5段MT車やOD付6段MT車も設定の構成も十分に有り得た話かと。

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【桂木洋二著「スカイライン伝説の誕生」より引用】

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 吊るしのS3#系のMT車においては、4段MT車もOD付5段MT車も、LHD車もRHD車も全て「右手用のノーマルパターン」を採用とのこと。

 以後の乗用車やスポーツ車で長らく続いた「4段MT車を割愛⇒3段AT車やOD付4段AT車に置換(統合)で、OD付5段MT車を残す(併売)戦略」の布石と考えると、新星のOD付5段MT車にも、標準の4段MT車の「延長線」的なリズムで扱えるノーマルパターンの採用が賢明。

 即ち、1960年代の半ばの時点で既に6段変速のMT化も踏まえていたとすれば、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの入り込む余地など端から無かったと云える。


1971 Datsun 240z Driving 11/11/18


宮本浩次-冬の花

 このPVの世界観には、ノーマルパターンなんぞ似合わぬだろうて、従って、L14~L20Bに設定の「FSW63A(4段+OD)」か、又は、L20~L28に競技用としてニッサンが設定の「C71B(5段)」等のギヤBOXへの換装に依るドッグレッグパターン化と解釈。

 そして、このPVを静観のニッサンやS3#系のオーナーの各位は「大人で紳士」と云うこと。


On-Board with John Morton BRE Datsun 240z at The Mitty

 大小のカーブが続く形態の所謂「テクニカルサーキット」におけるスポーツ走行や競技では、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が重要で、それが得意なドッグレッグパターン化が当然。


HSR Classis 24hr @ Daytona BRE 240Z John Morton / Rob Fuller 2019

 大小のカーブが続く形態の所謂「テクニカルサーキット」におけるスポーツ走行や競技では、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が重要で、それが得意なドッグレッグパターン化が当然。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車)                          (フロアシフト/3ペダル5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(Sr.1)4.112:1 (Sr.2)4.239:1

(1速(インシンクロメッシュ))(Sr.1)3.690:1 (Sr.2)4.159:1

(2速(インシンクロメッシュ))(Sr.1)2.179:1 (Sr.2)2.698:1

(3速(インシンクロメッシュ))(Sr.1)1.419:1 (Sr.2)1.793:1

(4速(インシンクロメッシュ))(Sr.1)1.000:1 (Sr.2)1.284:1

(5速(インシンクロメッシュ))(----)------- (Sr.2)1.000:1

 通称「シリーズ1(1965年~1969年)」がノーマルパターンを採用の4段MT車の一方で、通称「シリーズ2(1970年~1976年)」がドッグレッグパターンを採用の5段MT車で、何れも最終減速比(ファイナルギヤ)は「3.909(標準):1」とのことで、従って、5段MT車においては、最終減速比を姉妹車の「ザガート」に用いられた「3.550:1」に換装で、4段MT車の出足に回帰の反面で、トップスピードや経済性や静粛性の更なる向上が望める。

 即ち「出足や中高速域での加速能力と減速能力とを更に高めましたが、トップスピードは、従前の4段MT車と全く変わりません」なる構成の5段MT化だとシフトパターンの形態で示すには、従前の4段MT車に採用のノーマルパターンと同じく「ゲートの下段にトップギヤを据えた形態」ながらも、減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの採用に自ずと至る。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 ドッグレッグパターンを用いたアルファロメオ車も存在とのこと。

 1967年に発売の33ストラダーレで6段変速のMT化を達成とのことで、乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化に否定的な当時の競合他社や業界から「虎視眈々と6段変速のMT化の定着を企むメーカー」と見做されていたアルファロメオは、先述の競合他社や業界からの「何らかの圧力」を鎮める必要に迫られたが為に、1970年に発売のフラグシップ車たるモントリオールのシフトパターンに、6段変速のMT化に不向きなドッグレッグパターンを敢えて用いることで「乗用車やスポーツ車は、5段変速のMT化で十分です」なる弁解を明確に示したと見るのが自然で、モントリオールの売れ行きが振るわなかったのも、アルファロメオ車としては「異例や異端」と云えるドッグレッグパターンの唐突な採用に市場が困惑や動揺を隠せなかったと見るのが自然。


Alfa Romeo Montreal


Alfa Romeo Montreal Track Day

 尚、当時の日本においては、ノーマルパターンは「アルファロメオパターン」の別名でも呼ばれていた一方で、ドッグレッグパターンは「ポルシェパターン」の別名でも呼ばれていたとのこと。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree))

 当時の国産の1200CCの乗用車で唯一の3段MT(コラムシフト)車が「標準」の一方で、併売の4段MT(フロアシフト)車は「付加価値」と見做すのが妥当で、3段MT車は、4段MT車や、所謂「直結5速」で有名な「1200GX-5」と最終減速比(ファイナルギヤ)が同一とのことで、従って、B110系においては、3段MT車も4段MT車も5段MT(フロアシフト)車もハイエンドギヤたるトップギヤで速度を揃えて走らせた際のエンジンの回転数も同一と成る。

 現存のB110系の大半が4段MT車の事実を所謂「生存者バイアス」の如くの「当時の市場がスポーティな4段MT車に傾倒の影響で現存率も高いのだ」と見るよりも「使い倒されて淘汰が宿命の3段MT(実用)車」と「その『付加価値』ゆえに、保護の対象に含まれて辛うじて淘汰を免れた4段MT(道楽)車」との扱われ方の違いが現存率の差に露骨に表れた結果と見るのが自然。

 尚、格下のE10系においても、当時の国産の1000CCの乗用車で唯一の3段MT(コラムシフト)車を設定とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付4段MT標準車)(〃シフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 即ち「下意上達」の如くの加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なコンチネンタルパターンと「上意下達」の如くの減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンとの違いで「ローエンドギヤを起点にモノを考える」か「ハイエンドギヤを起点にモノを考える」かの違い。

 届出車における嚆矢たる5段変速のMT車に、減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンを採用の理由は「1速ギヤのドグミッション化」の都合に加えて、当時のホンダも各社と同じく「届出車は、4段変速のMT化で十分で、5段変速のMT化は『嗜好や道楽』です」なる見解をシフトパターンの形態の違いを通じて市場に明確に示す必要が在ったと見るのが自然。

 尚、360CC期の届出車においては、車両体系に5段変速のMT車を加えたのは、ホンダの2車種(1971年~1974年)と、スバルの1車種(1974年~1976年)とだけで、ホンダとスバルとを除いた各社の届出車に至っては、車両体系に漸く5段変速のMT車の設定を加え始めたのは、550CC期の所謂「ターボエンジン車」が流行の時期(1983年ごろ)とのこと。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT車(スリー・オン・ザ・ツリー/three on the tree)

 最も台数が捌ける中堅グレード車で利益を出す所謂「松竹梅の法則」に例えると、新星のOD付5段MT(フロアシフト)車が「松」で、4段MT(フロアシフト)車が「竹」で、前期型のみに設定の3段MT(コラムシフト)車が「梅」と見做せる。

 1970年代とは、扱い易い3段MT車を好むドライバーの各位が、3段MT車の後釜たる3段AT車への代替か、又は、OD付4段MT車や主体の4段MT車への上級移行かを迫られた時代。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 車重と出力とのバランスに優れた4気筒エンジン車においては、当時のニッサンがスポーツ志向の「1200GX-5」や「1600SSS」や「1800SSS」に趣味性の強いマニアックなドッグレッグパターンを採用の5段変速のMT車を設定の一方で、当時のトヨタは、スポーツ志向の「1600ST」や「1600GT」に加えて、ファミリー志向で3段変速のMT(コラムシフト)車も設定の「1600DX」や、プレミアム志向の「1600スーパーDX」にも万人に向けたノーマルパターンを採用の5段変速のMT車を設定とのこと。

 即ち、ギヤBOXの開発費(償却期間)の都合に依る採用車の拡大のみならず、後年の新型車に追加の4段変速のAT車や低回転域が苦手なDOHCエンジン車が主流の時代を迎えた際のMT車の存在意義をも踏まえると、当時のトヨタは「なるたけ早急に市場に『付加価値』たる5段変速のMT車に慣れ親しんで頂く必要性」を感じていたと解釈。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.484:1 (併売車)3.484:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)3.587:1 (併売車)3.587:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)2.022:1 (併売車)2.022:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.384:1 (併売車)1.384:1

(4速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (併売車)1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))(---)------- (併売車)0.861:1

 スポーツ志向の「1600ST」においては、最終減速比(ファイナルギヤ)は、3段AT車とOD付5段MT車とが「4.111:1」の一方で、4段MT車は「3.900:1」とのこと。

 OD付5段MT車は、最終減速比のローギヤード化で高めたパフォーマンスの代償で低下の静粛性や経済性をODギヤで取り戻す構成ゆえに、実質は「OD付4.6段MT車」で、ODギヤの出番が皆無な「街乗り」に特化の用途では、4段MT車に比べて余分に燃料を食うのか否か謎。

 先進で若々しいムードのスペシャリティ車にすらも3段MT車の設定を望む市場の要望を上回る回答として、更なるイージードライブ化や将来性や発展性に富み、ムードにも釣り合う3段AT車を3段MT車の「代替車」として設定ゆえに、パフォーマンス的には、3段AT車が「標準」で、4段MT車は「付加価値」で、併売のOD付5段MT車を「更なる付加価値」と見做すのが妥当。

 従って、スポーツ志向の「1600ST」においては、最終減速比も「4.111:1」が「標準」で、ハイギヤードな「3.900:1」は「付加価値」と見るのが自然。

 尚、姉妹車のTA12系においては、主力の2ドアセダン車や4ドアセダン車に3段MT(コラムシフト)車を設定とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル3段MT併売車)(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)    (フロアシフト/3ペダル5段MT併売車)

 トヨタニッサン等の大手が所謂「大衆車」の車両体系から3段MT(コラムシフト)車の割愛を進める最中に発売のSA型の車両体系に何故か3段MT車を設定の意図は、併売の3段AT車と4段MT車とを偏見や煩わしさ等の理由で嫌う「多くを望まぬドライバー」の為と見るのが自然。

 当時の届出車の市場で首位のホンダは、当時の登録車の市場で流行の5段変速のMT化に便乗を企む反面で、その流行の波及に反発の届出車の市場に「4段変速のMT化で十分です」なる見解を明確に示す責務も在った筈で、届出車の市場に「今後も4段MT車で十分なんだな」と捉えて頂く為に併売の5段MT車に趣味性の強いマニアックなドッグレッグパターンを採用と見るのが自然。

 尚、360CC期の届出車においては、車両体系に5段変速のMT車を加えたのは、ホンダの2車種(1971年~1974年)と、スバルの1車種(1974年~1976年)とだけで、ホンダとスバルとを除いた各社の届出車に至っては、車両体系に漸く5段変速のMT車の設定を加え始めたのは、550CC期の所謂「ターボエンジン車」が流行の時期(1983年ごろ)とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 即ち「下意上達」の如くの加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なノーマルパターンと「上意下達」の如くの減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンとの違いで「ローエンドギヤを起点にモノを考える」か「ハイエンドギヤを起点にモノを考える」かの違い。

 尚、ドッグレッグパターンは「4段MT車の変速比幅(レシオカバレッジ)を5段に刻み直したクロースレシオ化の構成の5段MT車」が対象のシフトパターンと見做されがちと云えども「万人に向けた『4段+OD』の構成のOD付5段MT車」にも用いてもOKとのこと。

 当時のトヨタが将来を見据えて、ノーマルパターンの4段MT車を下地に「プラスODギヤの余裕」とも云える「フルラインOD付5段MT化」を進めていた一方で、当時のニッサンは、競合他社に先駆けて「GT志向で5段変速のMT化が相応の6気筒エンジン車」の普及を図っていた最中ゆえに「以後の代替の際に『GT志向で5段変速のMT化が相応の6気筒エンジン車』への円滑な上級移行を妨げる恐れを有する4気筒エンジン車の5段変速のMT化」に消極的で当然で、出力と車重とのバランスに優れた4気筒エンジン車は「4段変速のMT化で十分で、5段変速のMT化は『嗜好や道楽』です」なる見解をシフトパターンの形態の違いを通じて市場に明確に示すべく、併売のOD付5段MT車に趣味性の強いマニアックなドッグレッグパターンを採用と見るのが自然。

 従って、当時のニッサンは「市場が4段変速のMT車を受け入れ始めた最中に、4気筒エンジン車の車両体系に5段変速のMT車の追加は『時期尚早』です」なる見解を市場に示しつつも、その見解と相反の「当時のトヨタへの対抗策」との両立の為だけに敢えてドッグレッグパターンを採用ゆえに、以後(1971年~198#年)のニッサンの4気筒エンジン車をこよなく愛する「ニッサン党」のオーナーの各位に「ニッサンと同じく他所のメーカーの4気筒エンジン車も4段変速のMT車と5段変速のMT車とでシフトパターンの形態がどうせ違うんだろう」なる「自己中心的で閉鎖的な解釈」に至らせた挙句に「5段変速のMT車」の言葉や文字だけで「拒絶反応」を示して実車を避ける程に「事実と異なる印象」を植え付けてしまった事例も少なからず在った筈で、同様の誤解の一例として「新車や車齢の若い中古車を車検ごとに乗り替えてきたベテランのドライバーの各位の一部」には、1995年に実施の「道路運送車両法施行規則等の一部を改正の省令」に依る「車齢が11年を超えた自家用乗用登録車の車検の有効期間が1年⇒2年へと延長」の事実が全く伝わらずに、未だに「車齢が11年を超えた自家用乗用登録車の車検の有効期間が2年⇒1年へと短縮1年車検)」だと思い込み続けて「知識の更新」を図られておられぬ事例が挙げられる。

 即ち、当時のトヨタは、4気筒エンジン車の5段変速のMT化を「実用路線」と見做して、素直にノーマルパターンを採用で将来に備えた一方で、当時のニッサンは、4気筒エンジン車の5段変速のMT化を「道楽路線」と見做したが為にノーマルパターンの採用が「禁忌」だったと解釈。

 1960年代~1970年代にかけてのニッサンは、スカGを皮切りに競合他社に先駆けて「小型乗用車の規格に合致の6気筒エンジン車の波及」なる「狂気」に取り憑かれていたが為に「MT車におけるギヤBOXの段位」に対しては、競合他社と違って「正気」を保てていたと云うこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル5段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.640:1 (併売車)4.040:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)3.757:1 (併売車)3.757:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)2.169:1 (併売車)2.374:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.404:1 (併売車)1.659:1

(4速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (併売車)1.291:1

(5速(インシンクロメッシュ))(---)------- (併売車)1.000:1

 標準の4段MT車と併売の5段MT車とで変速比幅(レシオカバレッジ)が同じで、最終減速比(ファイナルギヤ)は「3.900:1」とのことで、従って、4段MT車と5段MT車とで出足とトップスピードとが同じな一方で、中速域での加速能力と減速能力とが異なるだけと云えども、5段MT車に採用のドッグレッグパターンは、1速ギヤ~トップギヤ迄のアップシフトに3列(左列1速⇒中列2速⇒中列3速⇒右列4速⇒右列5速)ものゲートを要する煩わしさが短所。


Awesome ADVAN Datsun at Nismo Festival. 8500 RPM Fuji Speedway.

 即ち「下意上達」の如くの加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なノーマルパターンと「上意下達」の如くの減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンとの違いで「ローエンドギヤを起点にモノを考える」か「ハイエンドギヤを起点にモノを考える」かの違い。

 当時のトヨタが将来を見据えて、ノーマルパターンの4段MT車を下地に「プラスODギヤの余裕」とも云える「フルラインOD付5段MT化」を進めていた一方で、当時のニッサンは、競合他社に先駆けて「GT志向で5段変速のMT化が相応の6気筒エンジン車」の普及を図っていた最中ゆえに「以後の代替の際に『GT志向で5段変速のMT化が相応の6気筒エンジン車』への円滑な上級移行を妨げる恐れを有する4気筒エンジン車の5段変速のMT化」に消極的で当然で、出力と車重とのバランスに優れた4気筒エンジン車は「4段変速のMT化で十分で、5段変速のMT化は『嗜好や道楽』です」なる見解をシフトパターンの形態の違いを通じて市場に明確に示すべく、併売の5段MT車に趣味性の強いマニアックなドッグレッグパターンを採用と見るのが自然。

 従って、当時のニッサンは「市場が4段変速のMT車を受け入れ始めた最中に、4気筒エンジン車の車両体系に5段変速のMT車の追加は『時期尚早』です」なる見解を市場に示しつつも、その見解と相反の「当時のトヨタへの対抗策」との両立の為だけに敢えてドッグレッグパターンを採用ゆえに、以後(1971年~198#年)のニッサンの4気筒エンジン車をこよなく愛する「ニッサン党」のオーナーの各位に「ニッサンと同じく他所のメーカーの4気筒エンジン車も4段変速のMT車と5段変速のMT車とでシフトパターンの形態がどうせ違うんだろう」なる「自己中心的で閉鎖的な解釈」に至らせた挙句に「5段変速のMT車」の言葉や文字だけで「拒絶反応」を示して実車を避ける程に「事実と異なる印象」を植え付けてしまった事例も少なからず在った筈で、同様の誤解の一例として「新車や車齢の若い中古車を車検ごとに乗り替えてきたベテランのドライバーの各位の一部」には、1995年に実施の「道路運送車両法施行規則等の一部を改正の省令」に依る「車齢が11年を超えた自家用乗用登録車の車検の有効期間が1年⇒2年へと延長」の事実が全く伝わらずに、未だに「車齢が11年を超えた自家用乗用登録車の車検の有効期間が2年⇒1年へと短縮1年車検)」だと思い込み続けて「知識の更新」を図られておられぬ事例が挙げられる。

 即ち、当時のトヨタは、4気筒エンジン車の5段変速のMT化を「実用路線」と見做して、素直にノーマルパターンを採用で将来に備えた一方で、当時のニッサンは、4気筒エンジン車の5段変速のMT化を「道楽路線」と見做したが為にノーマルパターンの採用が「禁忌」だったと解釈。

 1960年代~1970年代にかけてのニッサンは、スカGを皮切りに競合他社に先駆けて「小型乗用車の規格に合致の6気筒エンジン車の波及」なる「狂気」に取り憑かれていたが為に「MT車におけるギヤBOXの段位」に対しては、競合他社と違って「正気」を保てていたと云うこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.657:1 (併売車)3.382:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)3.592:1 (併売車)3.321:1

 (段間比(ステップレシオ)) = (標準車)1.599   (併売車)1.599

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)2.246:1 (併売車)2.077:1

     (段間比)      = (標準車)1.587   (併売車)1.588

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.415:1 (併売車)1.308:1

     (段間比)      = (標準車)1.415   (併売車)1.308

(4速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (併売車)1.000:1

     (段間比)      = (---)1.230   (併売車)1.157

(OD(インシンクロメッシュ))(---)0.813:1 (併売車)0.864:1

 最終減速比(ファイナルギヤ)は、4段MT車は「3.900:1」の一方で、OD付5段MT車が「4.111:1」とのこと。

 何故か、1速ギヤ~2速ギヤや、2速ギヤ~3速ギヤの段間比は、4段MT車とOD付5段MT車とで、ほぼ同じで、尚且つ、ほぼ一定ゆえに、4段MT車のトップギヤは、セミOD的な役割も兼ねた「3段+1.5段の構成の4.5段MT車」と見做すのが妥当な一方で、OD付5段MT車は、ODギヤを追加の都合に依って、段間比も3速ギヤの変速比も素直な構成を実現と云える。

 即ち「4段+OD」の構成のOD付5段MT化と云えども、既存の4段MT車のギヤBOXに単純にODギヤを加えたが為に3速ギヤとトップギヤとの段間比が大きいままのワイドレシオ的な構成のOD付5段MT化と、ODギヤの追加を前提に1速ギヤ~3速ギヤの変速比を決めたが為に3速ギヤとトップギヤとの段間比が素直でレギュラーレシオ的な構成のOD付5段MT化とが存在。

 代替ごとに更なる上級車へと段階を踏むオーナーの各位が背負う周囲からのプレッシャーを汲めば、直後に事実上の最上級車たるクラウンが構えるコロナ・マークⅡLを敬遠で、背後に未だローレルが控えるが為に「6気筒エンジン車の入門編」とも云えたスカGに人気が集まったのも当然。

 何れ事実上の最上級車たるセドリックやグロリアやクラウン等を買って乗れるに立場に至れると分かっていたとしても、誰しもが最短期間でのランクアップを望んでいた訳でも無いと云うこと。

 1970年代にスカGが大ヒットを飛ばせたのも格上車のローレルが居たからで、混乱を極めた排出ガス対策が収束の1980年代にコロナ・マークⅡが大ヒットを飛ばせたのも格上車に新星のクレスタを据えたからと云うことで、商品の単体の出来も重要と云えども、商品群の構成も重要。

 1970年代の初頭にスカGやローレルやブルGの順に3段構えの布陣を構築のニッサンの販売方針に対して、双璧を成すトヨタも1970年代の末期から1980年代の初頭にかけてコロナ・マークⅡやチェイサーやクレスタの順に3段構えの布陣を構築の販売方針を採ったと云うこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル5段MT併売車)

 即ち「下意上達」の如くの加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なノーマルパターンと「上意下達」の如くの減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンとの違いで「ローエンドギヤを起点にモノを考える」か「ハイエンドギヤを起点にモノを考える」かの違い。

 当時の届出車においては、その「本分」からして、4段変速のMT化で「打ち止め」の方針ゆえに、スポーツ走行や競技を主眼にクロースレシオ化を図った5段変速のMT車を車両体系に追加の際は、所謂「生活5段」の布石と見做されて市場に無用な誤解や不安を与えるノーマルパターンの採用は「禁忌」で、従って、好むと好まざるとに関わらずに、減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意な所謂「道楽5段」のドッグレッグパターンの採用が已む無き時代だったと見るのが自然。

 尚、360CC期の届出車においては、車両体系に5段変速のMT車を加えたのは、ホンダの2車種(1971年~1974年)と、スバルの1車種(1974年~1976年)とだけで、ホンダとスバルとを除いた各社の届出車に至っては、車両体系に漸く5段変速のMT車の設定を加え始めたのは、550CC期の所謂「ターボエンジン車」が流行の時期(1983年ごろ)とのこと。

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【20世紀】

(ペダルシフト〈リターン式〉/OD付6段MT車)

 即ち「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速⇔6速」の「1ダウン5アップ」のシーケンシャルパターンで、ギヤレンジを選択後に自ずと原点(ホームポジション)に戻る「リターン式チェンジペダル」を左足ステップ部に備える2輪のMT車(オートバイ)においては、4輪のMT車(乗用車やスポーツ車)を差し置いて、既に1970年代の時点で6段変速のMT車が流行とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル付3段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル4段MT併売車)

 煩わしい5段変速のMT化を嫌がるイージードライブ志向が強い北米で生まれたスポーツ車ゆえに、3段MT車と併売の3段AT車とが「標準」で、併売の4段MT車は「付加価値」の扱い。

 戦後~1970年代の半ばにかけての米国製の乗用車やスポーツ車に限定で5段変速のMT車を挙げろと云われたら、思い当たるのは、所謂GT40(フォード)やパンテーラ(デ・トマソ)やコスワース・ベガ(シボレー)の3車くらいのもので、3車ともにドッグレッグパターンを採用。

 尚、嘗ての北米における乗用車やスポーツ車の保険料は、4段変速の以下のMT車が低額の一方で、5段変速の以上のMT車が高額だったとのことで、当時の北米の独特の事情が1960年代~1970年代におけるコルベットの5段変速のMT化や4段変速のAT化を阻み続けた一因かも。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル付4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 即ち「下意上達」の如くの加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なノーマルパターンと「上意下達」の如くの減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンとの違いで「ローエンドギヤを起点にモノを考える」か「ハイエンドギヤを起点にモノを考える」かの違い。

 尚、ドッグレッグパターンは「4段MT車の変速比幅(レシオカバレッジ)を5段に刻み直したクロースレシオ化の構成の5段MT車」が対象のシフトパターンと見做されがちと云えども「万人に向けた『4段+OD』の構成のOD付5段MT車」にも用いてもOKとのこと。

 ノーマルパターンを用いた5段変速のMT車を設定の競合他車への対策として、スポーツ志向の「1600SSS」に設定のOD付5段MT車にドッグレッグパターンを採用の理由は、出力と車重とのバランスに優れた4気筒エンジン車は「4段変速のMT化で十分ですので、ノーマルパターンを用いた5段変速のMT車をお望みのお客様は、6気筒エンジンのスカGやブルGをお買い求めください」なる販売方針をお客さんに直に云わずにシフトパターンの形態を通じて悟って頂く為。

 即ち「社員や主任=チェリーやサニー⇒係長や課長=バイオレットやブルーバードやスカイライン⇒部長や本部長=ブルGやスカGやローレル⇒取締役や社長=セドリックやグロリア」的な「昇進と共に上級車への代替」を促すべく、競合他社に先駆けて6気筒エンジン車の普及に熱心だった当時のニッサンにおいては「廉価な4気筒エンジン車でも5段変速のMT化に依って、高価な6気筒エンジン車に比肩の静粛性が手に入るやも知れぬ」なる妙な期待をお客さんに抱かれて、6気筒エンジン車への代替の機会を先に延ばされる懸念を踏まえて「1600SSS」に設定のOD付5段MT車に趣味性の強いマニアックなドッグレッグパターンを止むを得ず用いたと見るのが自然。

 従って「4気筒エンジンの5段変速のMT車は、好事家が対象ですので、一般のお客様は、無理にお買い求め頂かなくて結構です」なる販売方針をお客さんに直に云わずに即座に悟って頂く為の方便を考えてと経営陣に命じられたら何処のメーカーの技術陣もドッグレッグパターン化を提唱。

 1960年代~1970年代にかけてのニッサンは、スカGを皮切りに競合他社に先駆けて「小型乗用車の規格に合致の6気筒エンジン車の波及」なる「狂気」に取り憑かれていたが為に「MT車におけるギヤBOXの段位」に対しては、競合他社と違って「正気」を保てていたと云うこと。

 1970年代のニッサンの4気筒エンジン車においては、3段変速のAT車や4段変速のMT車が「売れ筋商品」で、5段変速のMT車は、賑やかしの為の「見せ筋商品」だったと云うこと。

 1970年代においては、ニッサンが一般のお客さんに向けた4気筒エンジン車に煩わしい5段変速のMT車や複雑な機構のDOHCエンジン車の設定なんざ不要なる方針を打ち出す一方で、トヨタが一般のお客さんに向けて重厚長大で点火プラグの交換費用が1.5倍の6気筒エンジン車や駆動輪の偏摩耗が宿命の独立懸架車の設定なんざ「時期尚早」なる方針を打ち出したと云うこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロ))(1600GT)3.484:1 (2000GT)3.755:1

(1速(インシンクロ))(1600GT)3.587:1 (2000GT)3.525:1

(2速(インシンクロ))(1600GT)2.022:1 (2000GT)2.054:1

(3速(インシンクロ))(1600GT)1.384:1 (2000GT)1.396:1

(3.5速( 架空 ))(1600GT)1.161:1 (2000GT)1.165:1

(4速(インシンクロ))(1600GT)1.000:1 (2000GT)1.000:1

(OD(インシンクロ))(1600GT)0.861:1 (2000GT)0.858:1

 最終減速比(ファイナルギヤ)は「1600GT」が「4.111:1」で「2000GT」は「3.909:1」とのこと。

 即ち「(3速の変速比✕4速の変速比)÷((3速の変速比+4速の変速比)÷2)=3.5速の変速比」と成り、何故か「1÷1.161=0.861」で「1÷1.165=0.858」ゆえに「1600GT」も「2000GT」も「3.5速の変速比の逆数がODギヤの変速比」の構成。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(〃シフト/3ペダル半自動OD付4段MT併売車) 標準の4段MT車に加えて、半自動ODギヤ(シフトノブの頭部に備わるスイッチで操作)の追加に依る「1速⇔2速⇔3速⇔3速のOD⇔4速⇔4速のOD」の6段変速が可能な半自動OD付4段MT車も併売とのことで、従って、当時の各社の4気筒エンジン車で流行の5段変速のMT化に反発の見解をシフトパターンの形態を通じて市場に明確に示したと見るのが自然。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付4段MT車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 煩わしい5段変速のMT化を嫌がるイージードライブ志向が強い北米の巨大な市場で、AT車の設定が無き930ターボを売り捌くには、当時の北米を代表のスポーツ車たる「3段MT車と4段MT車とを併売のコルベット」に倣って「北米の巨大な市場が許容の4段変速のMT車で売り出す方針」に至ったと見るのが自然で、発売から14年後の最終型で漸く5段変速のMT化とのこと。

 以後の同社の924や928を見るに、当時のポルシェは、5段変速のMT車の発売の条件として、3段変速のAT車の併売が必須と定めていたと云えども、930ターボにおいては、その高出力に耐えうる3段変速のAT車の開発に行き詰まった(?)ので、3段変速のAT車と5段変速のMT車との折衷案と云える4段変速のMT車だけの設定で已む無く売り出したと考えるのが自然。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 発売の当初は、4段MT車のみの設定とのこと。

 当時の一般的な風潮で云えば、扱い易い3段AT車と主流の4段MT車と好事家に向けたOD付5段MT車との3車の併売が定石と云えども、諸般の事情で「小出し」を選ぶ場合は、先ずは「3段AT車の以上でOD付5段MT車の未満」と云える主流の4段MT車のみで売り出すのが当然。
 
 素の924においては、発売の翌年の1977年に3段AT車を追加で、1978年にOD付5段MT車へと移行とのことで、同期の930ターボが4段変速のMT化に拘泥の一方で、924が早々に5段変速のMT化を果たした理由も、同期の928と同じく「AT車の併売の有無」と見るのが自然で、尚且つ、924のOD付5段MT車の初期型が何故かドッグレッグパターンを用いた理由も、924⇒928への将来的な代替移行(ステップアップ)を狙ったものと見るのが自然。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.365:1 (併売車)3.570:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)3.382:1 (併売車)3.382:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)2.013:1 (併売車)2.013:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.312:1 (併売車)1.312:1

(4速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 (併売車)1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))(---)------- (併売車)0.854:1

 HC111系においては「標準」たる3段AT車も「付加価値」たる4段MT車も「更なる付加価値」たるOD付5段MT車も、最終減速比(ファイナルギヤ)は「3.889:1」とのこと。

 尚、ドッグレッグパターンは「4段MT車の変速比幅(レシオカバレッジ)を5段に刻み直したクロースレシオ化の構成の5段MT車」が対象のシフトパターンと見做されがちと云えども「万人に向けた『4段+OD』の構成のOD付5段MT車」にも用いてもOKとのこと。

 4段MT車とOD付5段MT車とで1速ギヤ~3速ギヤの変速比が同じと云うことは、OD付5段MT車のギヤBOXの成り立ちを「4段MT車のギヤBOXの後端部(エクステンションハウジング)にODギヤを加えたOD付5段MT化」と「シフトフォークとシフトフォークシャフトとを組み替えてノーマルパターン⇒ドッグレッグパターンに変更」との複合技と見做すべきか否か謎。

 即ち、次代型のPC210系への布石として、HC111系の最終型に漸く加えられたOD付5段MT車は、減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意な所謂「道楽5段」のドッグレッグパターンを採用と云えども、既存の4段MT車にODギヤを加えただけの所謂「実用5段」と云える変速特性(ギヤリング)ゆえに、従って、用途が「街乗り」に特化で、尚且つ、シフトパターンの形態の違いに歴とした理由が在ることやダウンシフトの作法を知らぬ「一部のドライバーの各位」には、1速ギヤ~トップギヤ迄のアップシフトに3列(左列1速⇒中列2速⇒中列3速⇒右列4速)ものゲートを要する煩わしさ(ドッグレッグパターンの欠点や短所=ノーマルパターンの美点や長所)と「ODギヤの追加に伴う割り増しの車両価格」とを含めて「無用の長物」だったと云える。

 1960年代~1970年代にかけてのニッサンは、スカGを皮切りに競合他社に先駆けて「小型乗用車の規格に合致の6気筒エンジン車の波及」なる「狂気」に取り憑かれていたが為に「MT車におけるギヤBOXの段位」に対しては、競合他社と違って「正気」を保てていたと云うこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 3段AT車と5段MT車とを設定で、何方もトップギヤがハイエンドギヤの構成とのこと。

 峠道やサーキットをギンギンに攻めるようなキャラクターでも無い筈なのにドッグレッグパターンを用いた理由は、今まで惰性でダラダラとMT車を買い続けて乗り続けてきたドライバーの各位にAT車への「宗旨替え」の機会を与える為と見るのが自然で、何が何でもMT車に拘泥のドライバーの各位においては、ドッグレッグパターンを用いようが用いまいがMT車を選ぶと云うこと。

 即ち「MT派」と云えども、シフトパターンにおいては「万人に向けたノーマルパターンのMT派」と「好事家に向けたドッグレッグパターンのMT派」とが存在で、段位においても「万人に向けた3段変速や4段変速のMT派」と「好事家に向けた5段変速や6段変速のMT派」とが存在。

 928に対する市場の評価が今一つの理由を「車体の造形の良し悪し」等よりも、既にノーマルパターンに慣れていたMT派のドライバーの各位がドッグレッグパターンを敬遠と見るのが自然。

 同期の930ターボが4段変速のMT化の一方で、928が5段変速のMT化の理由は「AT車の併売の有無」と見るのが自然で、即ち「928に扱い易い4段変速のMT車の設定を望むお客様は、4段変速のMT車に比肩のパフォーマンスを有しながらも更なる扱い易さをも兼ね備えた3段変速のAT車をお買い求めください」と云うことで、この類の強力なエンジンに限っては「3段変速のAT車=4段変速のMT車と同等です」なる当時の惹句も強ち嘘でも無かっただろうと解釈。


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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車(ドッグレッグパターン/dog leg gearbox))

 ドッグレッグパターンを用いたアルファロメオ車も存在とのこと。

 1967年に発売の33ストラダーレで6段変速のMT化を達成とのことで、乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化に否定的な当時の競合他社や業界から「虎視眈々と6段変速のMT化の定着を企むメーカー」と見做されていたアルファロメオは、先述の競合他社や業界からの「何らかの圧力」を鎮める必要に迫られたが為に、1970年に発売のフラグシップ車たるモントリオールに続いて、1979年に発売のフラグシップ車たるアルファ6のシフトパターンにも、6段変速のMT化に不向きなドッグレッグパターンを敢えて用いることで「乗用車やスポーツ車は、5段変速のMT化で十分です」なる弁解を明確に示し続けたと見るのが自然と云えども、アルファ6においては、個性や車格が近似のE12型(ベンベ)を意識のドッグレッグパターン化とも見做せる。

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【20世紀】

(ペダルシフト〈リターン式〉/3段セミAT車)

 即ち「N⇔1速⇔2速⇔3速」のシーケンシャルパターンとのこと。

 好奇心や技術力の喧伝を理由に市井のチューニングショップや個人が5段変速や6段変速のスーパーカブを作り上げる場合は「どうぞお好きに」の一方で、メーカーに5段変速や6段変速のスーパーカブの設定を求む場合は「スーパーカブの本分を何一つ分かっちゃいやしない」と云うこと。

 4段変速のスーパーカブを求む声には、スーパーカブカスタムやCD50やCD90を投入の一方で、5段変速のスーパーカブを求む声には、CB50やCB90を投入で対処と云うだけの話。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 駆動輪にも独立懸架を採用の「2000グランデ」においては、AT車が台頭の時勢に伴い4段MT車を割愛と云えども、駆動輪の偏摩耗が宿命の独立懸架と煩わしいOD付5段MT化とを敬遠ながらも「2000グランデ」の豪華さを求む保守派のハイオーナー層に向けて、駆動輪の偏摩耗と無縁な車軸懸架を採用で4段MT車も設定の「2000L&2000LG」を対象に「ニア・グランデ」とも云える豪華な内装や装備を有する「エクストラインテリア仕様」を設定とのこと。

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【備考】

(?)

 ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3段変速のMT車と同じく2列で済む4段変速のMT車を受け入れても、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列に亘る5段変速のMT車に「拒絶反応」を示すドライバーの各位にAT車への宗旨替えを促した1980年代。

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【20世紀】

(?)

 当時の市場に「乗用車やスポーツ車は、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが2列で済む4段変速のMT化で十分です」なる見解を明確に示して、ドッグレッグパターンを用いた5段MT化や、ノーマルパターンを用いたOD付5段MT化に依る5段変速のMT化の流行や定着を防ぐべく、一部のメーカーは、後退ギヤを左下に据えた形態のコンチネンタルパターンを用いた4段MT化や、後退ギヤを右上に据えた形態のシフトパターンを用いた4段MT化で抗ったものの、5段変速のMT化の流行や普及を防げずに「MT車=5段変速のMT車」なる概念の現在に至る。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 時勢に伴い4段MT車を割愛ながらも、その後釜たる4段変速のAT車が無き車両体系ゆえに、先代型のS3#系の4段MT車からS130系に代替の際は、イージードライブに特化の3段AT車への宗旨替えか、又は、パフォーマンス志向のOD付5段MT車への上級移行かを迫られたと。

 即ち「万人に向けた扱い易い4段変速の生活系MT車」と「好事家に向けた煩わしい5段変速の嗜好系MT車」とが共生だった嘗てのMT車が「万人に向けた更に扱い易い3段変速の生活系AT車」の台頭に伴って「好事家に向けた煩わしい5段変速の嗜好系MT車」へと特化で4段MT車を割愛と見るのが自然で、従って「乗用車やスポーツ車における生活系MT車は、既に当時の時点で役割を終えていた」と云える筈で、業務車などの事情を除けば、以後(1991年11月)に創設のAT限定普通自動車免許は、既に1980年代の初頭の時点で構想が在ったようにも思える。

 パフォーマンス的に云えば、割高の3段AT車が「標準」の一方で、OD付5段MT車は「更なる付加価値」と見做すのが妥当で、この見解に異を唱える御仁は、即ち「煩わしいMT車を苦とも思わぬ性分で、尚且つ、メーカーが想定のドライバーよりも運転がお上手」と云うこと。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル3段MT営業車)(コラムシフト/3ペダルOD付4段MT標準車)(コラムシフト/3ペダル4段MT標準車)

 コラムシフトのMT車と云えども、都市圏での乗務に向けた3段MT車(プロパン)と、官庁や企業や一部のドライバーに向けたOD付4段MT車(ガソリン)とがドッグレッグパターンを採用の一方で、地方圏での乗務に向けた4段MT車(ヂーゼル)がノーマルパターンを採用とのこと。

 恐らく、当時の職業ドライバーや労働組合が頑なにMT車を支持でAT車を敬遠の理由も、当時のAT車の経済性や完成度の如何よりも、煩わしいMT車から扱い易いAT車への代替に依って、労力の軽減を理由に大幅に賃金を減らされる恐れや、又は、職業ドライバーとしての資質に欠ける方々の流入に伴い生じるで在ろう「お客さんが業界に抱く心象の低下」を嫌ったと見るのが自然。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロ))(2000#)3.768:1 (2800GT)3.768:1

(1速(インシンクロ))(2000#)3.285:1 (2800GT)3.285:1

(2速(インシンクロ))(2000#)1.894:1 (2800GT)1.894:1

(3速(インシンクロ))(2000#)1.275:1 (2800GT)1.275:1

(4速(インシンクロ))(2000#)1.000:1 (2800GT)1.000:1

(OD(インシンクロ))(2000#)0.860:1 (2800GT)0.783:1

 OD付5段MT車の最終減速比(ファイナルギヤ)は、前期型の「2000系(L&S&G)」が「3.909:1」の一方で「2800GT」は「3.727:1」とのこと。

 良くも悪くも世界的に「市販の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化」を許さぬ不文律や自主規制などの所謂「暗黙の了解」を強いられていた時代ゆえに、即ち「4段+OD」の構成のOD付5段MT車と云えども、普及版の「2000系(17.5kg・m/4400rpm)」の約1.4倍のトルクを有する「2800GT(24.0kg・m/4400rpm)」においては「OD付6段MT車((4段+第①OD+第②OD)or(5段+OD))に肉迫の変速比幅(レシオカバレッジ)を有するOD付5段MT車(4段+第①OD+第②OD)」なる頓智(OD付6段MT化のシミュレーション)の如くの構成で、従って「2800GT」のODギヤは「乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化の解禁のスタンバイ状態」で、その解禁を踏まえると「立ち退かせた後退ギヤの後釜に6速ギヤを据えればOKの形態」のノーマルパターンの採用が賢明。

 既に車両体系から4段MT車を割愛ゆえに、5段変速のMT化の際は、先ずは、従前の4段MT車にODギヤを足して変速比幅を拡げた「4段+OD」なる「付加価値」を加えた構成の「OD付5段MT化」と、次に、その「OD付5段MT化」と同じ変速比幅を有しつつも「5速ギヤがトップギヤ」の構成の「5段MT化」とが考えられると云えども、市販の乗用車やスポーツ車においては「6段変速のMT車に肉迫の変速比幅を有する5段変速のMT車なる『みなし6段』の仕様」の追加も踏まえると「その6段の中で最もスキップシフトを許容の5速ギヤ(0.86#:1)を廃した(間引いた)ような構成も容易に可能なOD付5段MT化」に自ずと至ると見るのが自然。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 ライトデューティ系(最大積載量1250kg)においては「4段+OD」の「1速ギヤでの発進(前進)が前提のノーマルパターン」を採用の一方で、大柄な車体のヘビーデューティ系(最大積載量2000kg)においては「EL+3段+OD」の「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の疑似ドッグレッグパターン(実質コンチネンタルパターン)」を採用とのこと。

 尚、ヘビーデューティ系のシフトパターンは、現在の「JIS-D-0012」の指定に含まれておらぬ形態。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル5段MT道楽車)

 即ち、加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なノーマルパターンの所謂「生活5段」と、減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの所謂「道楽5段」との違いで、少し言葉を変えると「4段+OD=5段」と「4段÷0.8=5段」との違い。


Top Gear - James' Dog Leg Mercedes-Benz

 尚、日本においても、競技車に向けたギヤBOXの開発や供給で名が知られるヒューランドは、1957年の英国で創業とのことで、即ち、ヒューランドの創業の以前に存在の競技車に既に採用のドッグレッグパターンを「ヒューランドパターン」と呼ぶのは、世界中で日本だけだとか。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 往年のフェラーリも各車のキャラクターに応じて、ノーマルパターンとドッグレッグパターンとを使い分けており、GT志向の400系においては、3段AT車とノーマルパターンのOD付5段MT車とを設定で「フェラーリの5段変速のMT車=ドッグレッグパターン」なるイメージが極めて強い(?)と思われる日本の市場への正規輸入においては、3段AT車のみを設定とのこと。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル5段MT改造車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(標準車)3.484:1 ( 後退 )3.484:1

(1速(インシンクロメッシュ))(標準車)3.587:1 (1.0速)3.587:1

(2速(インシンクロメッシュ))(標準車)2.022:1 (2.0速)2.022:1

(3速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.384:1 3.0速1.384:1

(4速(インシンクロメッシュ))(標準車)1.000:1 3.5速1.157:1

(5速(インシンクロメッシュ))(標準車)0.861:1 4.0速1.000:1

 尚、標準車における5速ギヤの変速比の逆数は「3速ギヤとトップギヤとの中間の速度」を指す「(1.384÷(1÷0.861))✕(3速-(((1.384-(1÷0.861))✕(3速-(4速÷(1.384÷1.000))))÷(1.384-1.000)))=3.5速」の変速比。

 大元を辿れば、1970年代の「4.3速ギヤ(トップギヤ兼プチODギヤ)」的な些かの余裕を持たせた設定の4段MT車のギヤBOXが下地のOD付5段MT化ゆえに、トップギヤの受け持ちたる中高速域での加速能力と減速能力との向上に寄与のチューニングパーツとして市場に流通の通称「3.5速ギヤ(1.157:1)」を廃したODギヤの後釜に据えた所謂「直結5速化」に依って強いられた歪な形態のシフトパターンを「3.5速(サイドウェイ)パターン」と呼称。

 即ち「3.5速パターンの直結5速化」は、トップギヤがハイエンドギヤに繰り上げゆえに、廃したODギヤが稼いでいた最高速度や経済性や静粛性を喪失。


《ENG-Sub》ドリキンAE86 3.5速クロスMTテスト!!【Best MOTORing】

 文献に依れば、所謂「クロスレシオ」における「クロス」の綴りは「Close」で、この単語には、形容詞と動詞との2ヶの品詞が在り、即ち「密集」の意味の形容詞においては「クロース」と濁らぬ一方で「接近」の意味の動詞においては「クローズ」と濁るので、従って、公式な場面や場所では「クロースレシオ」や、或いは「クローズドレシオ」の表記を用いるのが適切とのこと。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル4段MT車)

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル半自動OD付4段MT車)(〃シフト/3ペダルOD付6段MT車)

 前期型のMT車においては、半自動ODギヤ(シフトノブの頭部に備わるスイッチで操作)の追加に依る「1速⇔2速⇔2速のOD⇔3速⇔3速のOD⇔4速⇔4速のOD」の7段変速も可能な半自動OD付4段MT車で、後期型のMT車においては、OD付6段MT車へと変更とのこと。


Driving 86 Vette with 4+3 trans..

 北米においては、オーナーやドライバーの年齢の高低に加えて、ギヤBOXの変速段数の多寡でも料率が異なっていた(多段ほど高額化)スポーツ車の保険料を1980年代に大幅に改定と考えると、前期型がコンチネンタルパターンを用いた「4+3」の半自動OD付4段MT車の一方で、後期型がノーマルパターンを用いたOD付6段MT車へと一気に変更に至った事情に合点がいく。

 尚、同期のカマロのMT車においても、前期型がコンチネンタルパターンを用いた4段MT車の一方で、後期型がノーマルパターンを用いたOD付5段MT車に変更とのことで、即ち、コルベットのMT車においては、カマロのMT車との差別化を図る為のOD付6段MT化と見るのが自然。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル半自動RD+OD付4段MT併売車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

 ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが2列で済むノーマルパターンを用いた4段変速のMT車に半自動の副変速機を加えることで、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列に亘るノーマルパターンを用いた5段変速のMT車に匹敵のパフォーマンスの達成が狙い。


Honda City "HyperShift" Promo Ad - 80's Japanese Camp

 MT車の自体に拘るドライバーの各位においては、煩わしい5段変速のMT車を苦ともせずに、寧ろ、喜ぶ傾向の一方で、嘗てのAT車に疑念を抱いて渋々と3段変速や4段変速のMT車を選び続けていたドライバーの各位においては、漸く一定の水準に達しつつあった新世代のAT車へと宗旨替えの傾向とくれば、既に当時の時点で「煩わしい5段変速のMT車に匹敵のパフォーマンスを4段変速のMT車で達成のハイパーシフト仕様」に合致の市場が無くなっていたと見るのが自然。

 即ち、AT車の日進月歩で「扱い易さとパフォーマンスとを両立のハイパーシフト仕様」を求めるような「そこまでして4段変速のMT車に拘るドライバーが既に居なくなりつつあった」と云うことで「生まれてくるのが10年ほど遅かった『面白さ100点満点』のアイデア」と云うこと。

 尚「市販の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化」を許さぬ不文律や自主規制などの所謂「暗黙の了解」を強いられていた当時の国内の市場においては、半自動の副変速機を加えることで「6段変速のMT車に匹敵のパフォーマンスを5段変速のMT車で達成」なる構想にも相応の価値が見い出せたと云えども「市販の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化」が解禁の現在においては、殆ど価値が無き構想で、従って「現代版ハイパーシフト仕様」を望むならば、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列で済むノーマルパターンを用いた6段変速のMT車に半自動の副変速機を加えることで、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが4列に亘るノーマルパターンを用いた7段変速のMT車に匹敵のパフォーマンスの達成が狙いと成る。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

 市販の乗用車やスポーツ車における嚆矢や先駆け(世界初?)の6段変速のMT車として後世に名が残るのを嫌ったのか、或いは、何らかのレギュレーションの回避の都合なのか、何故か「立ち退かせた後退ギヤの後釜に『オフロード用(!)のGギヤ』を据えたドッグレッグパターン」なる体裁を採った「G+OD付5段」の構成とのこと。

 即ち、嚆矢や先駆けが常にプラスに働くとも云えずに、逆に「時期尚早」と見做されたり、又は「悪しき先例」として業界や市場から顰蹙や反感を買うリスクも在る。

 尚、シフトパターンの形態だけで云えば、先行の930ターボに採用のコンチネンタルパターンを踏襲で、尚且つ、後年の同社のOD付6段MT車のお手本とも云える。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

 前期型で本家の930ターボを差し置いてOD付5段MT化を済ませたかと思えば、後期型も本家の930ターボを差し置いてOD付6段MT化を達成とのこと。


RUF CTR Nürburgring Lap

 即ち、ドライバーの各位は、MT車の多段化に対して「多段化に依って得られる小刻みな加速能力」よりも「多段化に依って得られる小刻みな減速能力」を望む。

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【備考】

(?)

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダルOD付4段MT標準車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロ))(コラムMT車)4.059:1 (フロアMT車)4.091:1

(1速(インシンクロ))(コラムMT車)3.352:1 (フロアMT車)3.566:1

(2速(インシンクロ))(コラムMT車)1.627:1 (フロアMT車)2.056:1

(3速(インシンクロ))(コラムMT車)1.000:1 (フロアMT車)1.384:1

(4速(インシンクロ))(コラムMT車)0.802:1 (フロアMT車)1.000:1

(5速(インシンクロ))(------)------- (フロアMT車)0.850:1

 GS13#系においては、OD付4段MT車もOD付5段MT車も、最終減速比(ファイナルギヤ)は「4.556:1」とのこと。

 尚、GS13#系のOD付4段MT車においては、最終減速比を「4.556:1」から、従前型や同社の他のFR車に採用の最終減速比で在る「4.875:1」へと換装(ローギヤード化)に依り、1速ギヤの変速比で在る「3.352:1」は、GS13#系のOD付5段MT車の1速ギヤの変速比で在る「3.566:1」と同等の「1.0速」と化し、ODギヤたる4速ギヤの変速比で在る「0.802:1」も、GS13#系のOD付5段MT車のODギヤたる5速ギヤの変速比で在る「0.850:1」に肉迫の「4.9速」と化す。

 所謂「小型車規格」の区分に属するGS13#系の4ドアセダン車においては、コラムシフトのOD付4段AT車とOD付4段MT車と、フロアシフトのOD付4段AT車とOD付5段MT車とを設定で、コラムシフト車に設定のスプリットシート(左右分割ベンチシート)とセミセパレートシート(アームレスト内臓・左右分割ベンチシート)とが「前席3名+後席3名の定員6名」の一方で、コラムAT車に設定のラウンジシート(アームレスト内臓・左右分割ベンチシート)と、フロアシフト車に設定のセパレートシートとが「前席2名+後席3名の定員5名」とのこと。

 4段変速のMT化と云えども、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが2列で済むコンチネンタルパターンやノーマルパターンの4段MT化は、ギヤBOXやシフトリンケージの精度や個体差に依り「街乗り」で多用の2速⇔3速のギヤチェンジ(特に3速⇒2速のダウンシフト)の得手不得手を抱える一方で、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが態々3列に亘るドッグレッグパターンのOD付4段MT化は、ギヤBOXやシフトリンケージの精度や個体差に関わらずに「街乗り」で多用の2速⇔3速のギヤチェンジ(特に3速⇒2速のダウンシフト)が得意な利点が在る。

 即ち、車両体系やパフォーマンス的に云えば、OD付4段MT車とOD付4段AT車とが「付加価値or新たな標準」で、OD付5段MT車は「更なる付加価値or新たな付加価値」と見做すのが妥当。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT併売車)

(変速比)

OD付4段コラムMT標準車(STD&DX) OD付5段フロアMT併売車(STD&DX)

(後退)=4.059:1          (後退)=4.091:1

(公称1速/実質1.0速)=3.352:1 (公称1速/実質0.9速)=3.566:1

(公称2速/実質2.0速)=1.627:1 (公称2速/実質1.6速)=2.056:1

(公称3速/実質3.0速)=1.000:1 (公称3速/実質2.3速)=1.384:1

(公称4速/実質4.0速)=0.802:1 (公称4速/実質3.0速)=1.000:1

(公称5速/実質5.0速)=------- (公称5速/実質3.7速)=0.850:1

 GS13#系においては、OD付4段MT車もOD付5段MT車も、最終減速比(ファイナルギヤ)は「4.556:1」とのこと。

 尚、GS13#系のOD付5段MT車においては、最終減速比を「4.556:1」から、併売のLS13#系(ターボヂーゼル)のOD付4段AT車の最終減速比で在る「4.300:1」へと換装(ハイギヤード化)に依り、1速ギヤの変速比で在る「3.566:1」は、GS13#系のOD付4段MT車の1速ギヤの変速比で在る「3.352:1」と同等の「1.0速」と化し、ODギヤたる5速ギヤの変速比で在る「0.850:1」も、GS13#系のOD付4段MT車のODギヤたる4速ギヤの変速比で在る「0.802:1」と同等の「4.0速」と化す。

 従って、GS13#系においては、OD付5段MT車もOD付4段MT車も最終減速比は、同じ「4.556:1」を採用と云えども、OD付4段MT車における「4.556:1」は「標準」で、OD付5段MT車における「4.556:1」は「純正ローギヤード仕様」と見るのが自然。

 所謂「小型車規格」の区分に属するGS13#系の4ドアセダン車においては、コラムシフトのOD付4段AT車とOD付4段MT車と、フロアシフトのOD付4段AT車とOD付5段MT車とを設定で、コラムシフト車に設定のスプリットシート(左右分割ベンチシート)とセミセパレートシート(アームレスト内臓・左右分割ベンチシート)とが「前席3名+後席3名の定員6名」の一方で、コラムAT車に設定のラウンジシート(アームレスト内臓・左右分割ベンチシート)と、フロアシフト車に設定のセパレートシートとが「前席2名+後席3名の定員5名」とのこと。

 即ち、車両体系やパフォーマンス的に云えば、OD付4段MT車とOD付4段AT車とが「付加価値or新たな標準」で、OD付5段MT車は「更なる付加価値or新たな付加価値」と見做すのが妥当。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(GTE)3.382:1 (GT-R)3.369:1

(1速(インシンクロメッシュ))(GTE)3.321:1 (GT-R)3.214:1

(2速(インシンクロメッシュ))(GTE)1.902:1 (GT-R)1.925:1

(3速(インシンクロメッシュ))(GTE)1.308:1 (GT-R)1.302:1

(4速(インシンクロメッシュ))(GTE)1.000:1 (GT-R)1.000:1

(OD(インシンクロメッシュ))(GTE)0.838:1 (GT-R)0.752:1

 OD付5段MT車の最終減速比(ファイナルギヤ)は「GTE」が「4.111:1(LSD車や4WAS車=4.083:1)」で「GT-R」は「4.111:1」とのこと。

 市販車には、猪突猛進のゼロヨン加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なノーマルパターンを採用の一方で、競技車には、電光石火のシケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンを採用とのこと。


R32 グループA カルソニックスカイラインinニスモフェスティバル

 良くも悪くも国内では「市販の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化」を許さぬ不文律や自主規制などの所謂「暗黙の了解」を強いられていた時代ゆえに、即ち「4段+OD」の構成のOD付5段MT車と云えども、標準車たる「GTE(17.5kg・m/4400rpm)」の約2.1倍のトルクを有する「GT-R(36.0kg・m/4400rpm)」においては「OD付6段MT車((4段+第①OD+第②OD)or(5段+OD))に相当の変速比幅(レシオカバレッジ)を有するOD付5段MT車(4段+第➀OD+第②OD)」なる頓智(OD付6段MT化のシミュレーション)の如くの構成で、従って、市販の「GT-R」のODギヤは「乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化の解禁のスタンバイ状態」で、その解禁を踏まえると「立ち退かせた後退ギヤの後釜に6速ギヤを据えればOKの形態」のノーマルパターンの採用が賢明。

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【備考】

(ノーマルパターン)⇔半回転⇔(ドッグレッグパターン)

 即ち、同じ5段変速のMT車と云えども、ノーマルパターンにしても、ドッグレッグパターンにしても、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートに3列(左列⇔中列⇔右列)も要する共通の問題を抱えており、従って、5ヶの段位の内から「街乗り」で頻度の高い4ヶの段位が据わるゲートを優先のHパターン化(左列⇔中列)で猪突猛進のゼロヨン加速が得意なノーマルパターンと、5ヶの段位の内から「スポーツ走行や競技」で頻度の高い4ヶの段位が据わるゲートを優先のHパターン化(中列⇔右列)で電光石火のシケイン減速が得意なドッグレッグパターンとが共存。

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【備考】

(ノーマルパターン/4段変速)(〃パターン/5段変速)(ドッグレッグパターン/5段変速)

 即ち、同じ5段変速のMT車と云えども、猪突猛進のゼロヨン加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速)が得意なノーマルパターンと、電光石火のシケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンとの違いで、少し言葉を変えると、走り出しても3列(左列2速⇔中列3速⇔中列4速⇔右列5速)ものゲートを要するノーマルパターンと、走り出したら2列(中列2速⇔中列3速⇔右列4速⇔右列5速)のゲートで済むドッグレッグパターンとの違いとも云える。


fuji international speedway 4.3km TS1300 touringcar B310

 結局のところ、国産の乗用車やスポーツ車に何故かドッグレッグパターンが根付かずに、一時的(1970年~198#年)な採用に留まった事情は「ノーマルパターンの4段変速のMT化が途上の当時においては『時期尚早』とも云えたノーマルパターンの5段変速のMT化をも着々と進める競合他車への一時的な『当てつけ』や『4段変速のMT化で十分です』なる見解を市場に明確に示すに適役なシフトパターンとして、趣味性の強いマニアックなドッグレッグパターンを用いただけなので、そのドッグレッグパターンを市場に根付かせる気概も端から無ければ、折を見て意図的に廃する方針だった」と見るのが妥当で、従って、ドッグレッグパターンが有する利点や、その用途を市場に啓蒙の為の「詳細な解説」も望める筈が無くて、以後(198#年~1993年)においても「乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化の解禁」をも踏まえると、先述の「詳細な解説」は、所謂「寝た子を起こす」の如くの「背反」ゆえに、即ち「ドッグレッグパターンが有する利点や、その用途を媒体を通じて市場に伝える機会が全く無きままに現在に至った」と云える。

 尚「1速ギヤでの発進(前進)が前提の乗用車やスポーツ車に採用のドッグレッグパターン」と「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)に採用の疑似ドッグレッグパターン(実質コンチネンタルパターン)」とでは、形態やニュートラルポジションが瓜二つと云えども、意図や用途が全く異なる「似て非なるもの」なので注意。

 個人的に、現在の「JIS-D-0012」の指定に含まれているドッグレッグパターンの用途や存在意義は「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進も許容の中型や大型の業務車の為の疑似ドッグレッグパターン」に特化の印象で「JIS-D-0012」が他の規格との統合や改正を経た以後(1979年~1987年)から現在に至る新型の乗用車やスポーツ車へのドッグレッグパターンの採用は「型式認証制度」なる公的な審査の際に「やんわり」と拒まれているようにも思える。

 即ち、国産の乗用車やスポーツ車においては、ドッグレッグパターンを用いた5段変速のMT車が新たに売り出されることなど恐らく無い。

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【20世紀】

コラムシフト/3ペダル6段シーケンシャルMT車(シフトポジションインジケーター付))

 即ち「1速⇔N⇔2速⇔3速⇔4速⇔5速⇔6速」のシーケンシャルパターンを用いた競技用のギヤBOXで、そのシーケンシャルパターンの向き(正シフトor逆シフト)は、チームの方針やドライバーの好みに依って異なるとのこと。


Cavalier Super Tourer Onboard Silverstone Classic 2013

 通常のコラムMT車のシフトパターンにおいては、シフトレバーをニュートラルポジションから手前(ドライバー側)に引いてローエンドギヤ側のゲートにセレクトで、シフトレバーをニュートラルポジションから奥(インパネ側)に押してハイエンドギヤ側のゲートにセレクトゆえに、その観点で云えば、シーケンシャルパターンを用いた競技用のギヤBOXに換装のコラムMT化においても「N⇒引いて1速⇒押して2速⇒押して3速⇒押して4速⇒押して5速⇒押して6速」の「1アップ5ダウン」が正シフトと成ると云えども、個人的には「N⇒押して1速⇒引いて2速⇒引いて3速⇒引いて4速⇒引いて5速⇒引いて6速」の「1ダウン5アップ」の逆シフトを強く支持。

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【備考】

(1ダウン5アップ) 2輪のMT車(オートバイ)においては「1ダウン#アップ」を正シフトと呼称とのこと。

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【備考】


Mazda Lantis JTCC

 シフトレバーを原点(ホームポジション)から手前(ドライバー側)に引いてダウンシフトで、シフトレバーを原点から奥(インパネ側)に押してアップシフト。

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【備考】


Barum rally Zlín 2018 Urban & Urban škoda 130 LR RZ 3 Semetín

 シフトレバーを原点(ホームポジション)から手前(ドライバー側)に引いてアップシフトで、シフトレバーを原点から奥(インパネ側)に押してダウンシフト。

 競技車においては、前面ガラスの上部にカッティングシートや着色フィルムを貼り付けて視界の天地を狭めるとスピード感の低減が図れるとのことで、フロントピラー沿いのロールケージの部分を黒色に変えているのも、同様の目的なのか、又は、乱反射などの対策やクッション材なのか謎。

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【備考】


Onboard Porsche GT3 Zeltner/Zeltner Sachsen Rallye 2013 Stage 6/8 [HD]

 シフトレバーを原点(ホームポジション)から手前(ドライバー側)に引いてアップシフトで、シフトレバーを原点から奥(インパネ側)に押してダウンシフト。

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【備考】


Vauxhall Vectra BTCC - Paja Komnenovic

 シフトレバーを原点(ホームポジション)から手前(ドライバー側)に引いてアップシフトで、シフトレバーを原点から奥(インパネ側)に押してダウンシフト。

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【20世紀/21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

 即ち、パフォーマンス的には、OD付4段AT車が「付加価値or新たな標準」の一方で、OD付5段MT(前期型)車は「更なる付加価値or新たな付加価値」で、OD付6段MT(後期型)車を「更に更なる付加価値or新たな更なる付加価値」と見做すのが妥当。

 用途が用途ゆえに、ベンチマークたる当時のフェラーリ車などで定番のドッグレッグパターンの採用が当然と云えども、既に1980年代の半ばの時点で959が「G+OD付5段」なる構成で6段変速のMT化を達成ゆえに、当時のホンダが「近い将来に国産の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化の解禁も在り得る」と考えるのも已む無しで、即ち、OD付5段MT(前期型)車の開発の段階で「6段変速のMT化をも見据えていた」ので在れば、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンの入り込む余地など端から無かったと云える。

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【20世紀/21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT標準車)(〃シフト/3ペダルOD付6段MT併売車)

 4段変速のAT車と、5段変速のMT車と、ゲトラグとの共同開発のギヤBOXを搭載の「国産の乗用車やスポーツ車における初の6段変速のMT車」とを設定と云えども、当時の普通自動車免許の上限たる「最大搭載量5トン未満で車両総重量8トン未満の業務車(通称4トン車)」においては、1980年代の時点で「EL+OD付5段」の構成の6段変速のMT車が存在とのこと。

 即ち、市井の方々の生活や職業に直結の国家資格たる普通自動車免許の条項で「MT車における変速段数の上限」を定めておらぬ表向きの理由は「普通自動車免許の管理監督機関たる国家公安委員会が『MT車における変速段数の上限』を自動車業界の了見や裁量に委ねている」なる建前や体裁の顕示の為で在り、従って、乗用車やスポーツ車におけるAT車の台頭と引き換えに、3段変速や4段変速のMT車を割愛で、教習車においても5段変速のMT車へと特化や集約の風潮に反発の受験者や教習生の各位を対象に「救済措置」としてのAT限定普通自動車免許の創設(1991年11月)が無ければ、その僅か1年半後に解禁の「国産の乗用車やスポーツ車における初の6段変速のMT車の発売(1993年5月)」も無かったか、又は、その解禁の時期が遅れに遅れた筈。

 少し言葉を変えると「国産の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT車の国内の市場での発売の解禁」の為には、何が必要なのか、そして、AT限定普通自動車免許の創設に依って、何が許されるのかと云うことで、AT限定普通自動車免許の創設と引き換えに、普通自動車免許の条件に適合の乗用車やスポーツ車におけるMT車の「好事家に向けた付加価値の更なる追求(国産の乗用車やスポーツ車における6段変速のMT車の国内の市場での発売)」が許されただけの話で、AT限定普通自動車免許の創設の以後の普通自動車免許は「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」に移行の風潮に反発の受験者や教習生の各位の声に耳を傾ける責務から解放。


Leo's supra and civic with mouth!!!

 尚「国産の乗用車やスポーツ車における初の6段変速のMT車の発売の解禁」の以後は、当時の普通自動車免許の条件に適合の「最大搭載量2トン前後の大柄な業務車(通称2トンワイドロング車)においても『EL+OD付5段』の構成の初の6段変速のMT車の発売が解禁」とのこと。

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【20世紀/21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT標準車)(〃シフト/3ペダルOD付7段MT併売車)

 即ち「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進(前進)も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)の為の疑似ドッグレッグパターン」ゆえに、OD付6段MT車は「EL+OD付5段」の構成で、OD付7段MT車は「EL+OD付6段」の構成とのこと。

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【備考】

(中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)の為の疑似ドッグレッグパターン)

 通常の疑似ドッグレッグパターンにおいては「重量機器(スカイマスター等)の架装で常にELギヤでの発進(前進)が前提の特殊用途車」も踏まえて「ELギヤを1速ギヤに改称」で表記。

 尚「負荷の軽重に応じて2速ギヤでの発進のみならず、3速ギヤや4速ギヤでの発進も許容の中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)」も存在とのことで、即ち、ローエンドギヤをELギヤと見做して、次段ギヤをLギヤと見做した際には、減速が得意なドッグレッグパターンに化ける。

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【備考】 


www.youtube.com

 即ち、ローエンドギヤも含めた「5段✕2レンジ(クロスオーバー方式)」の疑似ドッグレッグパターンで、中列ゲートにニュートラルポジションを据えた10段変速のMT化。

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【備考】 


www.youtube.com

 即ち、ローエンドギヤも含めた「5段✕2レンジ(クロスオーバー方式)」の疑似ドッグレッグパターンで、中列ゲートにニュートラルポジションを据えた10段変速のMT化。

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【備考】 


Shifting a 6-71


www.youtube.com

 即ち、ローエンドギヤも含めた「5段✕2レンジ(クロスオーバー方式)」の疑似ドッグレッグパターンで、中列ゲートにニュートラルポジションを据えた10段変速のMT化。

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【備考】


🎬[Tutorial] 10 Speed Shifting TIPS, 2018 –Truck Driver Students

 即ち、ローエンドギヤも含めた「5段✕2レンジ(クロスオーバー方式)」の疑似ドッグレッグパターンで、中列ゲートにニュートラルポジションを据えた10段変速のMT化。

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【備考】


Smashing through the gears - Shifting a 9 speed Eaton Fuller

 即ち、ローエンドギヤ(Lギヤ)を含めぬ「L+4段✕2レンジ(クロスオーバー方式)」の疑似ドッグレッグパターンで、右列ゲートにニュートラルポジションを据えた9段変速のMT化。

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【備考】


HINO 500 gear shifting tutorial

 即ち、ローエンドギヤ(Cギヤ)を含めぬ「C+4段✕2レンジ(クロスオーバー方式)」の疑似ドッグレッグパターンで、右列ゲートにニュートラルポジションを据えた9段変速のMT化。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 既にトヨタやミツビシがフラグシップ車にゲトラグとの共同開発のギヤBOXを搭載のOD付6段MT車を設定で、最も廉価な「軽貨物車」にすらも5段変速のMT車が台頭の1995年に発売のBCNR33型がOD付5段MT車で留まった理由を「BNR32型から継承のギヤBOXの償却期間が済んでいなかったから」と見るべきか「OD付6段MT化を図ろうにも、既にトヨタやミツビシや海外の名高い各社との提携で多忙のゲトラグに共同開発を断られた」と見るべきか「当時のニッサンが『火の車』でBCNR33型のOD付6段MT化の余裕なんぞ無かった」と見るべきか「当時のニッサンは、OD付6段MT化に否定的で『OD付6段MT車に相当の変速比幅(レシオカバレッジ)を有するOD付5段MT化で十分なる見解』だった」と見るべきなのか全くの謎。

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【備考】

(1996年の価格表)

 即ち、パフォーマンス的には、OD付4段AT車が「付加価値or新たな標準」の一方で、OD付5段MT車は「更なる付加価値or新たな付加価値」で、天下のスカGと云えども、廉価グレードの4ドア車を皮切りに「更なる付加価値or新たな付加価値」の割愛が避けられぬ時代に突入。

 ブランド品で散見の「何でもかんでもモノの価値を値段が高いか安いかのみで手っ取り早く決めつけたがる誰にでも出来るモノの見方」を当時のOD付4段AT車とOD付5段MT車とにも当て嵌めてしまうと、どちらが「標準」で、どちらが「付加価値」なのかの本質を見誤ると云うこと。

 届出車よりも車両価格が安い登録車や、又は、登録車よりも車両価格が高い届出車が在るように「標準」よりも価格の安い「付加価値」や、又は「付加価値」よりも価格の高い「標準」も在ると云うだけの話で、それでも「車両価格が安いMT車が『標準』で、車両価格が割高なAT車が『付加価値』なのだ」なる了見を頑なに貫かれるので在れば、では、基本教習料金が安いAT限定普通自動車免許も「標準」で、基本教習料金が割高な普通自動車免許も「付加価値」に成りますがね。

 同じ車種でも、2ドアセダン車は、4ドアセダン車よりも車両価格が安いのに、どうして2ドアクーペ車や2ドアハードトップ車は、4ドアセダン車よりも車両価格が高くなるのかと云うこと。

 1990年代の乗用車やスポーツ車に設定の5段変速のMT車においては、その車両価格を無理やりにでも10万円~15万円ほど釣り上げておいて、台頭の4段変速のAT車の車両価格を「4段変速のMT車以上・5段変速のMT車未満」の価格帯に定めていさえすれば、4段変速のAT車が「標準」で、5段変速のMT車が「付加価値」なる認識が市場に素直に広まったように思える。

 乗用車やスポーツ車においては、MT車が「標準」と見做されていたのは、3段変速や4段変速のMT車が主流だった時代に限った話で在り、従って、3段変速や4段変速のMT車の割愛や淘汰の引き換えに設定の3段変速や4段変速のAT車が台頭の時期や、AT限定普通自動車免許の創設(1991年11月)の時点で、MT車が「標準」と見做されていた時代が終わっているんです。

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【20世紀】

(フロアシフト/3ペダル4段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT標準車)(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT併売車)

 即ち「作る側/売る側/買う側/乗る側」の各位が、既に1930年代の時点で「何れ乗用車やスポーツ車における多段MT化は『5段で打ち止め』だろう」と考えていたから、万人に向けた4段変速のMT車と5段変速のMT車とに、後退ギヤを右下に据えた形態のノーマルパターンの採用を現在に亘って続けてきただけなので、従って、AT車が主流の時代に「一定のスキルとマナーとを備えた特定のドライバーが対象の6段変速のMT車」においては、初心に立ち返るかの如く、後退ギヤの傍らに1速ギヤを据えた形態の由緒の正しいコンチネンタルパターンを用いるのが当然。

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【20世紀/21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT標準車)(フロアシフト/3ペダル5段MT競技車)

 4段MT車を割愛の以後は、3段AT車とOD付5段MT車とを設定で、欧州では、この旧態依然なOD付5段MT車を対象に、走り出したら2列(左列2速⇔左列3速⇔中列4速⇔中列5速)のゲートで済む「変則ドッグレッグ(バックレッグ)パターン」なる奇策を用いた所謂「直結5速化」に依る「DOGBOX(ストレートカットギヤ)」なるチューニングパーツが流通とのこと。

 即ち「変則ドッグレッグパターンの直結5速化」は、トップギヤがハイエンドギヤに繰り上げゆえに、廃したODギヤが稼いでいた最高速度や経済性や静粛性を失う一方で、最終減速比(ファイナルギヤ)の次第では、嘗ての4段MT車のトップスピードや経済性や静粛性に回帰とも云える。


Bakonyi kocsizás Patrikkal - Lada 2107


Bernáth Balázs - Molnár Ádám Lada 2107 Meszes - Rakaca 4/4


Fábián Donát - Bencsik István 2015 Vác Rally, Gy.3. Gombás-Sejce

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【20世紀/21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT車)

 フロアトンネルの張り出しの為か、又は、ダウンシフト時の作法の容易さを狙った設計なのか、何故か「座って素直に右足を伸ばした位置」にブレーキペダルを配した珍しいタイプのRHD車。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT標準車)(〃シフト/3ペダルOD付6段MT併売車)

 前期型のOD付6段MT車がノーマルパターンを採用の一方で、後期型のOD付6段MT車がコンチネンタルパターンを採用とのこと。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

 即ち、定石たる疑似ドッグレッグパターンを用いた6段変速((EL+5段)or(EL+OD付5段))のMT車と違って、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列で済み、尚且つ、ローエンドギヤをELギヤと見做した際には、シケイン減速(6速⇒5速⇒4速⇒3速)が得意なドッグレッグパターンに化ける。

 乗用車における由緒の正しいシフトパターンとは、後退ギヤの傍らに1速ギヤを据えた形態で、その形態を業務車の┏╋╋┫にも当て嵌めると、後退ギヤの右隣のゲートに据えられたローエンドギヤがELギヤで、その次に据えられたギヤを1速ギヤと見做すのが妥当で、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際の運転席から助手席や寝台へのウォークスルー性を踏まえても┏╋╋┫が最適。

 即ち、OD付6段MT(EL+OD付5段)車と、OD付6段AT(プロシフト6)車とを設定で、大型貨物車の如くのOD付7段MT(EL+OD付6段)車を車両体系に加えぬ了見を市場に示すには、最左列ゲートに後退ギヤのみを突出で据えた形態の┏╋╋┫に自ずと至る。

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【備考】

(中型や大型の業務車(乗合車や貨物車など)で生ずるシフトパターンの形態の違い)

 ざっくりと云えば「5段変速((EL+4段)or(EL+OD付4段))のMT車に加えて、6段変速((EL+5段)or(EL+OD付5段))のMT車の併売や追加を予定の車両体系に疑似コンチネンタルパターンを採用」の一方で「6段変速((EL+5段)or(EL+OD付5段))のMT車に加えて、7段変速((EL+6段)or(EL+OD付6段))のMT車も併売や追加を予定の車両体系に疑似ドッグレッグパターンを採用」の傾向。

 尚、昨今の業務車に見られるインパネシフトのMT車においても、コラムシフトのMT車と同じく、所謂「ギヤロック」を用いた駐車の際に生じるやも知れぬ危険(何らかの拍子にシフトレバーがゲートの上段のギヤ⇒ニュートラルポジションに戻る不慮の事態)をも踏まえると、減速比&駆動力が強い後退ギヤとELギヤとをゲートの上段と下段とに分散で据えた形態が安全と云える。

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【備考】


トレーラー運転|semi truck driving of Japan

1357
┏╋╋◆╋
R2468

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【備考】


トレーラーMT16段変速ギア(8段HI low)運転風景

R1357
┗╋╋◆╋
2468

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【備考】


Driving Truck shifting Mack E7 engine Renault Magnum 440 e tech ZF 16S gearbox double H Split

1357
┏╋╋◆╋
R2468

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【備考】


Shifting Truck 16-speed/Renault Magnum AE430 Mack E7 B18 gearbox/LKW schalten 16-Gang-doppel H

1357
┏╋╋◆╋
R2468

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【備考】

(最少でR+4列のゲートを要する8段変速や9段変速のMT車をR+3列のゲートで操る方式)

 即ち、4速⇒5速=ニュートラルポジションで一旦シフトレバーを右側に振ってレンジを切り替えてから「上」のゲートにヴチ込む(4速⇒右◆⇒5速)所作と、5速⇒4速=ニュートラルポジションで一旦シフトレバーを左側に振ってレンジを切り替えてから「下」のゲートにヴチ込む(5速⇒左◆⇒4速)所作とに依る「フェイントアクション」で「上&下のゲートを共用」の「スラップオーバー方式」に加えて「プリセレクタ方式のスプリッタ(兎⇔亀)ギヤ(クラッチペダルがチェンジペダルを兼用)」を併用の超々多段変速のMT化。

 従って、重量級の業務車に用いられている「スラップオーバー方式」を乗用車やスポーツ車にも用いると、所謂「スーパーシフト」や「2ウェイシフト」の如くのサブシフトレバーに頼らずとも済む8段変速のMT化や9段変速のMT化が図れる。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付5段MT標準〈2WD/4WD〉車)            (フロアシフト/3ペダルUL+UR+OD付5段MT併売〈4WD〉車)

 パフォーマンス的に云えば、割高の3段AT車が「標準」の一方で、OD付5段MT車は「更なる付加価値」と見做すのが妥当で、この見解に異を唱える御仁は、即ち「煩わしいMT車を苦とも思わぬ性分で、尚且つ、メーカーが想定のドライバーよりも運転がお上手」と云うこと。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

(総減速比)※OPのLSD車の最終減速比(ファイナルギヤ)は「4.100:1」とのこと。

(後退(ノンシンクロメッシュ))(前期型RC&G)3.437✕3.727

(1速(インシンクロメッシュ))(前期型RC&G)3.626✕3.727

(2速(インシンクロメッシュ))(前期型RC&G)2.188✕3.727

(3速(インシンクロメッシュ))(前期型RC&G)1.541✕3.727

(4速(インシンクロメッシュ))(前期型RC&G)1.213✕3.727

(5速(インシンクロメッシュ))(前期型RC&G)1.000✕3.727

(OD(インシンクロメッシュ))(前期型RC&G)0.767✕3.727


(総減速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))(前期型GT&GT-リミテッド)3.437✕4.100

(1速(インシンクロメッシュ))(前期型GT&GT-リミテッド)3.626✕4.100

(2速(インシンクロメッシュ))(前期型GT&GT-リミテッド)2.188✕4.100

(3速(インシンクロメッシュ))(前期型GT&GT-リミテッド)1.541✕4.100

(4速(インシンクロメッシュ))(前期型GT&GT-リミテッド)1.213✕4.100

(5速(インシンクロメッシュ))(前期型GT&GT-リミテッド)1.000✕4.100

(OD(インシンクロメッシュ))(前期型GT&GT-リミテッド)0.767✕4.100

 一口に6段変速のMT車と云えども、5段変速のMT車にハイエンドギヤを足して変速比幅(レシオカバレッジ)を拡げた構成の「一般に向けた6段変速のMT化」と、5段変速のMT車の変速比幅を6段に刻み直したクロースレシオ化の構成の「趣味性を高めた6段変速のMT化」とが存在で、嘗てのA80型(トヨタ)やS15型(ニッサン)やNCEC型(マツダ)などの如くの「一般に向けたOD付5段MT車と、趣味性を高めたOD付6段MT車との併売」が時勢などの都合で困難なZN6型においては、最終減速比(ファイナルギヤ)に標準たる「3.727:1」を採用の「RC&G(前期型)のOD付6段MT車」が巷間のOD付5段MT車の「延長線」的なリズムで扱える「一般に向けた日常系MT車」なる実用キャラクターを担当の一方で、最終減速比に相対的なローギヤード化と云える「4.100:1」を採用の「GT&GT-リミテッド(前期型)のOD付6段MT車」は「趣味性を高めた非日常系MT車」なる道楽キャラクターを担当で、以後においては「AT車が主流の時代にスポーツ志向のMT車を求むドライバー」の多くが「どうせ買うなら趣味性を高めた非日常系MT車」的な傾向との判断から、一部改良の際に「RC」を割愛で、その他のグレードにおけるOD付6段MT車の最終減速比を更に相対的なローギヤード化と云える「4.300:1」に変更で、ZN6型の自体が道楽キャラクターに転向や昇華と見るのが自然。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

 燃料の節約を主眼に、緩やかな加速においては、1速ギヤから、いきなりトップギヤたる4速ギヤへのスキップシフトを強いられる「シフトブロッキングモード」を標準で装備の「3段+トップギヤ+2段(OD)」の構成のOD付6段MT化で、積極的なドライバーの各位から不評な「シフトブロッキングモード」を解除の「スキップシフトエリミネーター」なるパーツが存在とのこと。


2008-2019 Challenger SR Performance Skip Shift Eliminator Review & Install

 尚「シフトブロッキングモード」でもスルスルと走れてしまうフレキシブルな出力特性に驚愕。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

(変速比)

(後退(ノンシンクロメッシュ))=3.437:1  59.8km/h

(1速(インシンクロメッシュ))=3.626:1  56.7km/h

(2速(インシンクロメッシュ))=2.188:1  94.0km/h +37.3km/h

(3速(インシンクロメッシュ))=1.541:1 133.4km/h +39.4km/h

(4速(インシンクロメッシュ))=1.213:1 169.5km/h +36.1km/h

(5速(インシンクロメッシュ))=1.000:1 205.6km/h +36.1km/h

(OD(インシンクロメッシュ))=0.767:1 268.0km/h +62.5km/h

 各ギヤの最高速度の増し具合からして、5速ギヤ(トップギヤ)とODギヤ(0.767:1)との間に据わる筈の中堅ODギヤ(0.86#:1)を飛ばした(間引いた)スキップシフト化と見るべきで、このスキップシフト化には、一部改良やチューニング等で最終減速比(ファイナルギヤ)のローギヤード化を用いた際の経済性や静粛性の低下が「許容範囲」で収まる利点も在る。

 尚、4速ギヤも5速ギヤも最高速度の増し具合は、凡そ「+36.1km/h」ゆえに「(3速の変速比✕5速の変速比)÷((3速の変速比+5速の変速比)÷2)=4速の変速比」と成る。

 乗用車やスポーツ車における多段MT化を6段変速を以て「打ち止め」と市場に示すに最適で、尚且つ、由緒の正しい王道のコンチネンタルパターンと云えども、ZN6型のOD付6段MT車のODギヤは「OD付7段MT車((5段+第①OD+第②OD)or(6段+OD))に相当の変速比幅(レシオカバレッジ)を有するOD付6段MT車(5段+第①OD+第②OD)」なる頓智(OD付7段MT化のシミュレーション)の如くの構成の変速比。

 もしや、ZN6型のOD付6段MT車のギヤBOXの型式名「TL0」におけるは「段変速のMT化に相当の変速比幅」を黙示?

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【備考】

(特定のOD付6段MT車に推奨の「みなし7段」の表記)

 即ち「OD付7段MT車((5段+第①OD+第②OD)or(6段+OD))に相当の変速比幅(レシオカバレッジ)を有するOD付6段MT車(5段+第①OD+第②OD)」が対象。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダル5段MT車)

 ノーマルパターンで在りながらも、5速がトップギヤの所謂「直結5速化」とのことで、将来のOD付6段MT化の布石なのか謎。

 パフォーマンス的に云えば、割高の3段AT車が「標準」の一方で、5段MT車は「更なる付加価値」と見做すのが妥当で、この見解に異を唱える御仁は、即ち「煩わしいMT車を苦とも思わぬ性分で、尚且つ、メーカーが想定のドライバーよりも運転がお上手」と云うこと。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

 6段変速のMT車にノーマルパターンの採用は、4段MT車とOD付5段MT車とが併売だった往年のRT55系(トヨタ)やGC10型(ニッサン)などの如くの「後退ギヤが据わるゲートに7速ギヤをも据える7段変速のMT車の追加と併売」の布石にも思える。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

 もしや「EL+OD付5段」の隠れドッグレッグパターン?

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT車)

(総減速比)

(後退(インシンクロ))(JP)3.333✕3.944 (EU)3.333✕5.045

(1速(インシンクロ))(JP)3.727✕3.944 (EU)3.727✕5.045

(2速(インシンクロ))(JP)2.045✕3.944 (EU)2.045✕5.045

(3速(インシンクロ))(JP)1.310✕3.944 (EU)1.310✕5.045

(4速(インシンクロ))(JP)0.971✕3.944 (EU)0.971✕5.045

(OD(インシンクロ))(JP)0.764✕3.944 (EU)0.764✕5.045

(OD(インシンクロ))(JP)0.619✕3.944 (EU)0.619✕5.045

 OD付6段MT車の最終減速比(ファイナルギヤ)は、国内仕様が「3.944:1」を採用の一方で、欧州仕様は、相対的にローギヤード化と云える「5.045:1」を採用で、国内仕様が巷間のOD付5段MT車の「延長線」的なリズムで扱える「4段+第①OD+第②OD」的な構成のOD付6段MT車で、欧州仕様は「5段+OD」的な構成のOD付6段MT車と見るのが自然。

 AT車への偏見などの理由で未だにMT車を信奉と云われる欧州の市場と云えども、乗用車やスポーツ車における6段変速のMT車は、流石に「プレミアムMT車」なる別格の扱いで、欧州仕様のOD付6段MT車においては「6段変速のMT車が何たるかを知るドライバーが対象」と解釈。

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【備考】

(乗用車やスポーツ車における多段MT化の変遷)

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【備考】

(コード・810&812やシトロエン2CVのシフトパターンから着想のOD付6段MT化)

 5段変速のMT車においては、ODギヤを「ガイド方式」で加えた形態でのOD付6段MT化も考えられる。

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【備考】

段変速モード⇔万人に向けた段変速モードに切り替えが図れるロクヨンシフター付MT化)

 嘗ての「1速⇔2速⇔3速⇔3速のOD⇔4速⇔4速のOD」なる6段変速も可能な半自動OD付4段MT車と逆の発想の「モードの切り替え(中列ゲートへのシフトをブロック)で息の長い加速が楽しめるワイドレシオな4段変速のMT車にも化ける6段変速のMT車」なんて恐らく無理。

 出力特性も「6段変速モード=パワー志向」と「4段変速モード=トルク志向」とに切り替え。

 尚「モードの切り替え機構」における6段変速モードには「左列2速⇒中列3速へのアップシフトの際に右列5速へのミスシフト」を防ぐ一方で「右列5速⇒中列4速へのダウンシフトの際に左列2速へのミスシフト」も防ぐ「ミスシフトブロッキング機構」の追加が望ましいが恐らく無理。

 序に云えば「常に正確無比で鋭い反応のギヤポジションインジケーター」や「ロックアップ機能を加えたエンスト知らずのトルクグライド機構」や「ヒルスタートアシスト機能」や「ダウンシフト時のオートブリッピング機能」等の各種の支援システムの追加が望ましいが更に更に無理難題。


ドライバーの門


昭和時代の教習所パンフレット②

 2輪のMT車(オートバイ)におけるスーパーカブ等に相当の「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」が淘汰の一方で「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」が生き残った4輪のMT車の現状に触れずに「若者よMT車に乗れ!」と嗾けても、大半の若者が冷淡で当然で、即ち「3段変速4段変速のMT車が主流の時代の教習車で普通自動車免許を取得の以後の5段変速や6段変速のMT車へのスキルアップの可否を任意で選べた嘗ての若者」と「ホップステップもスッ飛ばしで、いきなり5段変速や6段変速のMT車からエントリーで問答無用のジャンプアップやスキップアップを求められる現在の若者」とで過程が全く異なる。

 尚「嘗ての若者」と「現在の若者」とで普通自動車免許の取得の過程が全く異なると云うことは「3段変速や4段変速のMT車の淘汰で『段階を踏む機会』を失った受験者や教習生の各位への救済措置」として、AT限定普通自動車免許の創設(1991年11月)が必然だったと云うこと。

 現在の普通自動車免許における教習車の主流が5段変速6段変速のMT車だと知らずに、長らく4段変速のMT車が主流だった「中型区分の営業車」と同様に「昔も今も教習車は、どうせ3段変速や4段変速のMT車が主流だろう」と思い込み続けておられる「嘗ての若者」が、AT限定普通自動車免許の創設の以前の普通自動車免許における教習車の主流が3段変速や4段変速のMT車だった歴史を知らぬ「現在の若者」のAT限定普通自動車免許への取得の傾向を嘆く風潮に辟易。

 高度な整備が望めぬ途上国における「耐久性に富むMT車を必要に迫られて選ぶ事情」が解消の発展国においては「段階を踏む機会」を奪われて尚もMT車に拘る殊勝なビギナーが減少で当然。

 人種や能力の違い等に依る差別や偏見や、社会人としての資質を「運転免許の取得の有無」や、又は「MT車を容易く扱えるか否か」なる時代遅れのモノサシで手っ取り早く推し量ろうとする風潮が未だに濃厚に漂う国々における職業ドライバーの観点で云えば、煩わしいMT車から扱い易いAT車への代替=労力の軽減を理由に大幅に賃金を減らされたり、或いは、雇用の自体を移民にブン取られる恐れが考えられる訳で、従って、扱い易いAT車の定着が進まずに、賃金や雇用の堅持の為に煩わしいMT車を敢えて支持の労働組合や職業ドライバーが居て当然で、そう云った国々が徴兵制度を用いていて軍用のMT車の運転の機会も在るやも知れぬときたら尚更と見るのが自然。

 即ち「MT車に乗務のオレとAT車に乗務のアイツとで何で給料が一緒やねん?」と云うこと。

 AT車が主流と化すと云うことは、MT車の先鋭化が進むと云うことでも在り、従って、事ある毎に「若者よMT車に乗れ!」と嗾ける前に、もっと云わんならん「肝心な事柄」が在るやろね。

 4輪のMT車においては「段階を踏む機会」の目的の為だけに、新規に「万人に向けた扱い易い3段変速や4段変速の生活系MT車」の開発や発売なんざ出来ぬと云うので在れば「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」に「段階を踏む機会」をヴチ込むしかねえべさ。

 根刮ぎ「段階を踏む機会」を奪ったクセに「現在の若者」に、事前の「段階を踏む機会」の体得が前提の筈の「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」に乗れだの買えだのと嗾ける一部の「嘗ての若者」は「堅気に非ず」で、そないな外道の都合を真に受けたらアカン。

 3階建ての建築物すらも建てた経験が無き駆け出しの建築業者に5階建てや6階建ての建築物を建てろと云うとるようなモンで、有能やのに正気を失っとる外道ほど「好事家に向けた煩わしい5段変速や6段変速の嗜好系MT車」が市場から「ゲテモン」と見做されとる現状に気付かんねん。

 云うたら「MT車=階段」で「セミAT車=エスカレーター」で「AT車=エレベーター」みたいなモンやろ。

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【備考】

(コード・810&812やシトロエン2CVのシフトパターンから着想のOD付6段MT化)

 市販の6段変速のMT車の殆どが「5段+OD」の構成で、最高速度も5速ギヤ(トップギヤ)で達する設定とのことで、即ち、スポーツ志向のOD付6段MT車においては、シケイン減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)が得意なドッグレッグパターンに、ODギヤを「ガイド方式」で加えた形態の「遠方の走行会に自走で参加のホリデーレーサーに向けたOD付6段MT化」も考えられる。

 即ち「スポーツ走行が主眼のクロースレシオ5段+ハイウェイ巡航に特化のOD1段」の構成。

 5段変速で在りながらもクロースレシオ化に依って4段変速なみに縮んでしまった変速比幅(レシオカバレッジ)を6段目のギヤの追加で通常の5段変速なみの変速比幅の状態へと回復が目的。

 クロースレシオ化+最終減速比(ファイナルギヤ)のローギヤード化の構成で生じがちな「5速で吹け切りの咆哮状態」で道中のハイウェイを通過の苦行をOD付6段MT化で解消と云うこと。

 大小のカーブが続く形態の所謂「テクニカルサーキット」におけるスポーツ走行の観点では「5速(トップギヤ)⇔6速(ODギヤ)が同列ゲート」よりも「2速⇔3速が同列ゲート」が有効。

 尚「ガイド方式」の導入に依って、3速⇒4速へのアップシフトの際に生じがちな6速へのミスシフトと、6速⇒5速へのダウンシフトの際に生じがちな3速へのミスシフトとの双方が防げる。

 但し、4速⇒3速へのダウンシフトの際に生じがちな1速へのミスシフトが依然として防げぬ。

 一般的にドッグレッグパターンは、乗用車やスポーツ車における6段変速のMT化に不向きの形態と評されがちと云えども「5段+OD」の構成のOD付6段MT車に限れば「ガイド方式」との組み合わせと、スポーツ走行などの用途の次第とに依っては、引き続き「利用価値」が見出せる。

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【備考】

(加速=М3列で、減速=И2列に化けるツインセカンド式ドッグレッグパターン化)

 コンチネンタルパターンやノーマルパターンが有する「1速⇔2速のリピートシフト」の利点を加えた形態たる「加速(1速⇒2速⇒3速⇒4速⇒5速)=М」で「減速(5速⇒4速⇒3速⇒2速)=И」の「ツインセカンド式ドッグレッグパターン」も考えられるものの「1速の上の2速」なのか、又は「3速の上の2速」なのかの状態をドライバーに知らせるインジケーターが必要。

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【備考】

(コード・810&812やシトロエン2CVのシフトパターンから着想のOD付7段MT化)

 6段変速のMT車においては、ODギヤを「ガイド方式」で加えた形態のコンチネンタルパターンの「遠方の走行会に自走で参加のホリデーレーサーに向けたOD付7段MT化」も考えられる。

 即ち「スポーツ走行が主眼のクロースレシオ6段+ハイウェイ巡航に特化のOD1段」の構成。

 6段変速で在りながらもクロースレシオ化に依って5段変速なみに縮んでしまった変速比幅(レシオカバレッジ)を7段目のギヤの追加で通常の6段変速なみの変速比幅の状態へと回復が目的。

 クロースレシオ化+最終減速比(ファイナルギヤ)のローギヤード化の構成で生じがちな「6速で吹け切りの咆哮状態」で道中のハイウェイを通過の苦行をOD付7段MT化で解消と云うこと。

 尚「ガイド方式」の導入に依って、4速⇒5速へのアップシフトの際に生じがちな7速へのミスシフトと、7速⇒6速へのダウンシフトの際に生じがちな4速へのミスシフトとの双方が防げる。

 但し、5速⇒4速へのダウンシフトの際に生じがちな2速へのミスシフトが依然として防げぬ。

 幾らスポーツ走行と云えども、MT車においては「6段変速も在れば十分」ゆえに、7段変速のMT化においては「7段目のギヤをハイウェイ走行の際の経済性と静粛性とに特化」と云うこと。

 尚、ポルシェにおいては「直前ギヤを経由でハイエンドギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を加えた形態のコンチネンタルパターンに依る7段変速のMT化の方法も在ることを遥か昔から知っていた筈なのに、何故か自社のOD付7段MT車においては、無難な┗╋╋╋┛を採用の不思議。

 まぁ、7段変速のMT化の際に「6速ギヤを経由で7速ギヤに至る『ガイド方式』」なる機構を用いると云うことは、市場にもう7段変速で打ち止めですと云うことにも成ってしまうので。

 所謂「自分で自分の限界を決めるな」なる胡散臭い言葉に酔いしれがちな「意識高い系」の御仁や組織ほど、何故か「自分で自分の限界を決めてしまう機構」を特許として今さら申請の不思議。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付7段MT標準車)(〃シフト/3ペダルOD付6段MT限定車)

 所謂「カレラ系」がOD付7段MT化の一方で、趣味性を高めた限定生産の「911R」がOD付6段MT化で、即ち「3速⇔N⇔4速」とのこと。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付7段MT車)

 即ち「3段+トップギヤ+3段(OD)」の構成のOD付7段MT化で┣╋N╋┫とのこと。

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【21世紀】

(フロアシフト/3ペダルOD付6段MT標準車)(〃シフト/3ペダルOD付7段MT限定車)

 即ち、OD付6段MT車が「3速⇔N⇔4速」で、趣味性を高めた限定生産のOD付7段MT車が「4速⇔N⇔5速」とのこと。

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【備考】

(?)

 ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが5段変速のMT車と同じく3列で済む6段変速のMT車を受け入れても、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが4列に亘る7段変速のMT車に「拒絶反応」を示すドライバーの各位にAT車への宗旨替えを奨励の20#0年代。

 即ち「MT車=5段変速が主流」と捉えている現在のドライバーの各位が、7段変速のMT車に対して「流石に7段も要らんやろ」なる疑問を抱くように「MT車=3段変速が主流」と捉えていた嘗てのドライバーの各位も、5段変速のMT車に対して「流石に5段も要らんやろ」なる疑問を抱いていた筈。

 5段変速や6段変速のMT車が市場に認知の現在においては、3段変速のMT車が「万人に向けた『標準』」で、4段変速のMT車は「万人に向けた『付加価値』」で、5段変速のMT車が「好事家に向けた『標準』」で、6段変速のMT車は「好事家に向けた『付加価値』」とも云える。

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【備考】

(?)

 当時の市場に「乗用車やスポーツ車は、ローエンドギヤからハイエンドギヤに至るゲートが3列で済む6段変速のMT化で上限です」なる見解を明確に示して、ドッグレッグパターンや、ノーマルパターンを用いた7段変速のMT化を防ぐべく、一部のメーカーは、後退ギヤを左下に据えた形態のコンチネンタルパターンを用いた6段変速のMT化や、後退ギヤを右上に据えた形態のシフトパターンを用いた6段変速のMT化で抗ったものの、7段変速のMT化を防げずに現在に至る。

 逆を云えば、1970年代のニッサンが、出力と車重とのバランスに優れる4気筒エンジン車は「4段変速のMT化で十分です」なる見解を市場に明確に示す為だけに4気筒エンジンの5段変速のMT車を敢えて設定の事情と同じく、現在においても、乗用車やスポーツ車においては「6段変速のMT化で十分です」なる見解を市場に明確に示す為だけにポルシェやシボレーやアストンマーティンは、既存の6段変速のMT車に加えて、新規に7段変速のMT車を敢えて設定とも云える。

 即ち「6段変速のMT車で十分か否かなんて、7段変速のMT車を操ってみないと分からぬ」なるドライバーの各位を納得に至らせる為だけに新規に7段変速のMT車を敢えて設定と云うこと。 少し言葉を変えると「7段変速のMT車を作らず売らず乗せずに市場を黙らせる」的な方針から「7段変速のMT車を作って売って乗せた上で市場を黙らせる」的な方針へと変わっただけの話。

 即ち「不要で在ることの証明の為だけに存在の商品やサービスが市場に流通」と云うだけの話。

 振り返ると、1990年代のトヨタが国内の市場に投入のクレスタ3000やクラウン4000は「クレスタ2500やクラウン3000で十分です」なる証明の為だけに投入とも云えるかも。

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 従前型のAT車の半分の時間も掛けずにギヤチェンジを済ませる最新型のAT車ですと云われたら「へぇ~凄いですね」と素直に驚く一方で、MT車なんて比較にならぬ程の電光石火の早業でギヤチェンジを済ませる最新型のAT車ですと云われたら「それがどないしてん」と返す他に無い。

 とどのつまり、昼間と夜間とを比べても仕方が無いし、夏季と冬季とを比べても仕方が無い。

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 さて「天下の公道の走行を『型式認証制度』なる公的な審査で認めた市販車」の所謂「インターフェース」に、誤認や誤操作や取り違え等を誘発の不具合が発覚の際の管轄省庁の行政責任は?

以上。